ぜひ私から、英検の最終目標としておすすめしたい「英検2級」についての記事です。
なぜか一言でいうと、「英検2級」=「総合的に英語の基礎が身についているかを、確認できる試験」だからです。
ですのでビギーナーズラックの方は、英検2級を「英語学習全体の中での中間ゴール地点」にしていただきたいんです。
それを達成してから、本格的にスピーキング(アウトプット)トレーニングに移行します。
ということで今回の記事では、英検2級についてみていきます。
準2級と比較しつつ、2級のガイドライン・対策・教材をおみせいたします。
英検2級の概要
英検は、2級ともなればいよいよ難しさが増してきます。
(級が上がるごとに、合格率が下がってきます)
英検公式ホームページによると、2級は『高校卒業程度』と規定されており、また『社会生活に必要な英語を理解し、また使用することができる』と謳われております。
つまり「社会性のあること」について、「読む」「聞く」「書く」「話す」ことができるかを試す試験であると言えます。
ここで3級や準2級の定義にはなかった、「社会性」というワードが出てきてます。
「日常会話的な内容」ではなく、それより高次元の「人文科学/自然科学」といった「教養的な話題」に関する英語を、理解できるかどうかということです。
2級から試験のレベルがグンと上がってきます。
確かに英検2級となると、合格のハードルは高くなります。
『高校卒業程度』と規定されてますが、大学受験現役生に受けさせたとしても、合格するほうが少数派です。(英語の偏差値が60くらいないと受からないと思います)
しかしこれは特に「リーディング」「リスニング」に関する目安であって、「ライティング「スピーキング」に関しては、合格できる人もできない人も、スタートラインはあまり変わらず、ある程度対策をしたかしないかの話になるだけです。
「リーディング」「リスニング」は、ある程度ではなく長期の訓練が必要なので、前もってやっておくべきです。
「ライティング」「口頭試問」は、合格するためであれば「リーディング」と「リスニング」ほど訓練はやらなくても問題ないですね。
実際のところ、英検2級に合格しても、「英語話せるね」っていえるスピーキング力をもってる人は、ほとんどいません。ご安心ください。
では英検2級をTOEICスコアに換算すると、いくらくらいになるのでしょうか?
一概には言えませんが、「550点~700点」です。
英検2級を取得すると、社会的評価が変わってきます。
「英語ができるね」とみられるのも、2級からです。
就活・転職で履歴書に書けるのも、2級からです。
さらに大学入試で、英語の試験が免除・点数加点になるといった、優遇措置の対象に今後なってきます(これは2020年度入試から実施される予定でしたが、延期になりました)。
他には、「英検留学」というワードがあるように、北米やオーストラリアを中心とした提携校(大学・高校・カレッジ)に留学する際の、英語力証明書として英検2級が活用できる制度もあります。
英検2級をおすすめする方
英語全体の基礎をかためて、早くスピーキングの訓練をしたい方
「英語の資格は、ある程度のレベルのものを所持していればいい」とお考えの方は、資格に関する最終目標を「英検2級」「TOEIC800点」にするのが、いい考えだと私は思います。
それぐらいの実力があれば、英語の基礎(英文法・発音)は身についていますから、あとは「ボキャブラリー」を増やしながら、「スピ―キング」のトレーニングをしまくればいいんです。
いづれ英検2級は、英語初心者の最終目標に絶好だと、私は断言します。
英検の中でも2級こそが、英語の基礎が固まっているかを確認できる機会だと捉えております。
職探し・入試で優遇をねらう方
まず就活や転職の場合ですが、英検2級から履歴書に書けると言われております。
英語を使う会社で英文を読む際に、2級くらいの読解力と語彙力があれば、意味は理解できると思います(ただ業界用語は日本語でも理解するのに時間がかかるでしょう)。
因みに、キッズ向けの英会話講師の要資格は、英検だと最低「2級」です。
英会話教室で、学生や社会人に英語を教える英語講師ですと、英検準1級, 1級が一般的です。
大学入試で英語の特別優遇措置の施行は2020年度からの予定でしたが、延期になりましたね(いつから施行されるかはわかりません)。
「優遇措置」とは、英検2級以上取っていれば、英語の試験が免除になったり、英語の点数が「加点」されたりする制度です。
大学によってその措置を採用するかしないか変わってくるので、優遇措置が施行されるようになったら、各自志望校の詳細を調べといてください。
英検2級の対策
語彙力強化
英検2級は「5000語前後」です。準2級より1000~2000語増える感じです。
単語帳1冊分ということです。
もちろん新しく覚える単語は、高校英語で出てくるものばかりですが、高校英語は次々に新しい単語が出てくるので、授業だけでは単語を十分に覚えられないんです。
ですので2級となると、単語暗記に特化する時間が必要になってきます。
級が上がるごとに、単語暗記の必要性が増してきます。
リーディング
準2級とくらべて、英文の量が一気に増えます。スムーズに読めることが必要になってきます。
「速読」の訓練はそこまで必要ないと思われますが、「スムーズに読む」ことを意識して、長文を読むべし。
あとはなるべく「返り読みをしない」癖もつけること。
返り読み自体なくなれば、余裕で時間内に終わらせられるでしょう。解答確認の時間ができます。
リスニング
リスニングも、準2級より長い文章のリスニングだから、ある程度「英語を聞く」ということに慣れなければいけません。
これは一朝一夕ではできないので、毎日のようにリスニング訓練が必要です。
「毎日少しずつ」でいいんです。「一日10分」でも十分です。
英検2級のリスニング専門のテキストをやってみましょう。
ライティング
解答語数は「80語~100語」と、準2級より一気に増えてますね。
問いも「社会的なこと」をきいてきますから、ライティングの訓練が必要になってきます。
指定語数内で「論理的な英文」を書けるかどうかで、「英作の内容」よりもこれが大事です。
つまり「英文の形式」に則って英作文していくことです。
「形式」は勉強しましょう。そして自分の答え方(形式)を決めておけば、本番で早く英作できます。
因みに「ライティング」の平均点は高いです。ということは点数がとりやすい分野ということです。
口頭試問
社会性のあるトピックをきいてきます。
自分の意見に対して、なぜそう思うのか理由を聞かれます。
ポイントは、素晴らしい内容をいうことではなく、「英語で何かを伝えることができるか」ということです。つまり、「英語を話す」ことが大事!
多少質問から外れた類の応答をしていても、何もしゃべれないよりは100倍ましです。
一番ダメなのは「だまること」です(笑)
でも二次試験の合格率は、1級以外は「8割以上」なので心配はする必要ないですから。
英検2級おすすめ教材
『英検2級 でる順 パス単』 旺文社
毎度おなじみの、「旺文社」からの当シリーズ。
収録語数は、単語と熟語合わせて約「1700語」なので、準2級の必要語数「3000~4000語」にプラスで加えれば、2級の必要語数「5000語前後」になりますね。
2級ともなると未知の単語が多くなりますで、単語帳を1冊は学習することをおすすめします。
この参考書は、例文よりもフレーズで単語の使用例を示しています。
音声は無料ダウンロードです。
確認問題がついているので、復習として使えます。
『英検2級 過去6回 全問題集』 旺文社
本番に向けて、演習用問題集の中で一番大事なものは「過去問」に決まってるので、過去問を紹介しないわけにはいきません。
試験の形式は絶対知らなければいけないので、過去問を研究して、「時間配分」や「解く順番(単語問題からやるのか長文からやるのかといったこと)」を決めましょう。
自分の戦略を築くということです。
今回のまとめ
①英検2級をおすすめする人は、「総合的に英語の基礎を固めて、スピーキングの訓練を早くしたい方」「入試・就活や転職で、英語の優遇措置をねらいたい方」
②英検2級の必要語数は「5000語前後」。未知の単語が増えてくるので、単語強化にとりくむべし。1冊くらいはやる。
③「リーディング」:長文の文章が長くなるので、速読とまではいかないが「スムーズに読む」ことが必要。そのために「返り読みしない」くせをつけること。
④「リスニング」:音声も文量が増えるので、「まとまった英文を聞く」ということに慣れなければならない。よって、リスニング対策は必要。毎日少しずつ意識的にリスニングする時間をつくること。小手先の技術を知るのではなく、「慣れる」ことが大事。
⑤「ライティング」:質問に対して指定の語数内で、「意見」と「その理由」を論理的英文で書けるかどうか。「英作文の形式」を知るべし。内容は二の次。
⑥「口頭試問」:文法的に間違ってもいいから、とにかく「しゃべること・だまらないこと」。自分の応答内容が、面接官の質問の趣旨と多少外れても問題ない。ここでも応答する内容は二の次。「英語を話す」ことが点数アップにつながる。
いかがでしたか?
英検2級は、「総合的に英語の基礎ができたか、確認する機会」になります。
しかし合格したからといってゴールではありません。
英語学習を俯瞰的にみれば、英検2級はあくまで「中間ゴール地点」!
なぜなら「英検2級に合格しても、英語は話せないから」です。
英検2級までは、話せるようになるためのトレーニングに移行するための「準備」だからです。
正しい英語を話せるようになるためには、「発音・文法といった基礎力」が必要だということです。
がんばりましょう(^^♪
今回の記事は以上です。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
― To the Finest Hour ―
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