『話すための瞬間英作文トレーニング』 ベレ出版 概要
目的
中学英語を「わかっている」から「できる」ようにする
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』 ベレ出版
確かにリスニングやリーディングして内容が理解できるのは、「わかっている」けど「できる」とは限りません。
「できる」とは「使いこなせる」ということ。
つまり「できる」とは「アウトプットできる」ということです。
本シリーズの目的は、中学英語の英語回路を定着させて、英語の基礎となる中学英語を瞬時にアウトプットできるようになることです。
またこのシリーズはスピーキングトレーニングの教材ですが、ライティングトレーニングの教材としても使えます。
トレーニング形式
・左ページに短い1文の日本語がのっている。
・右ページにその英訳がのっている。
・左ページの日本語をみて、瞬時に英語でスピーキングする。
・右ページの英語をみて、答えを確認する。
トレーニング形式はいたってシンプル!
日本語を、即、英語に
特徴
・(本シリーズを使った)瞬間英作トレーニングの全体像が、シリーズの全てに書いてある。
・CD音声がついている。音声の形式はシリーズ全て同じ。
「日本語」 → 「ポーズ」(ここでスピーキング) → 「英語」
・著者によればやる順番は、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング(以下「どんどん」と省略)』(第1ステージ)、『スラスラ話すための瞬間英作文トレーニング(以下「スラスラ」と省略)』(第2ステージ)、『バンバン話すための瞬間英作文基本動詞トレーニング(以下「バンバン」と省略)』。
・私個人的には、『どんどん』or『スラスラ』のどちらかの後に、『バンバン』。
・『どんどん』『スラスラ』は中学校で習う通りの英語をスピーキングするのに対し、『バンバン』は中学校で出てくるかつ日常生活に不可欠の基本動詞の学校では教わらない表現をスピーキングする。
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』
目的
中学レベルの英語を瞬時にアウトプットできるように、「文型・文法の単元別(種類別)」に、中学レベルの英語を英作していきます。
例えば、「比較級」のページにのっているものは「比較級」を使って英作する、「現在完了」のページにのっているものは「現在完了形」を使って英作するといった感じです。
ということで、中学英文法の復習教材としても使えます。
どんな人がやるべき?
ひとりスピーキングトレーニングをこれから始める方
― 中学英文法を知っていることが前提 ―
オンライン英会話をそのうちやることを推奨しますが、オンライン英会話を始める前に、まずはお金をかけないでひとりでできるスピーキングトレーニングから始めるというのが、私の考えです。
オンライン英会話で黙ることなく英語をしゃべることができるよう、瞬間英作トレーニングで「瞬発力」をつけます。
お金をかけずにスピーキング力を高めることは絶対できます。
中学英文法の内容をサラッと確認したい方
文法の詳しい解説はのっていないから、中学英文法を学習するものではありません。
確認するためには使えます。
中学英文法の範囲で、自分が苦手な分野を見つけることができ、中学英文法の弱点把握には使えます。
形式
・文型、文法の種類別に分かれている。 例)「現在完了」「最上級」「関係代名詞」など
・「Part 1」は「中1レベル」、「Part 2」は「中2レベル」、「Part 3」は「中3レベル」、「Extra Part」は「仮定法」。
・1冊全部で約700の例文。
やり方
上記の「トレーニング形式」で記載した通りです。
ただ著者が促しているのは、「Partごとに完璧にすること」です。
一気に全Partやろうとしない、通しでやらないということです。
『スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』
目的
「英語の文型・文法といったことを意識せず」に、中学レベルの英語を瞬時にアウトプットできるようにする
ここが『どんどん』と異なる点です。
第1ステージの『どんどん』は、中学英語の文法を種類別に分けた問題でトレーニングします。
つまり、どの文法を使えばいいか分かった上で英作するということです。
しかし『スラスラ』は、英作する例文の文法情報が基本的にありません(少しはあります)。
つまり文法事項を意識しないで、中学レベルの英語をアウトプットするトレーニング教材です。
どんな人がやるべき?
『どんどん』をマスターした方
著者によれば、瞬間英作文トレーニングは第1~第3ステージまであります。
『スラスラ』は第2ステージになるから、第1ステージである『どんどん』をクリアしてからになるということですね。
スピーキング初心者に対してなら、私も同感です。
『どんどん』は第1ステージですが、最初は簡単に英作できないと思うからです。
初心者はまずは『どんどん』をマスターしてから。
中学英文法は完璧で、いくらかスピーキングできる方
すでにこのくらいのレベルの方は、第1ステージの『どんどん』を省いて、『スラスラ』に取り組んでもいいです。
あえて具体的に言うならば、英検準1級・TOEIC L&R 800の実力がある方!
スムーズにトレーニングできることが大事で、このぐらいの英語力があれば問題ありません。
『スラスラ』にのってる英語がちょこちょこでも理解できないうちは、これを最初にやることはお勧めしません。
形式
『文型シャッフル編』
1ページに10コの例文がありますが、次々に文法が異なる英文が出てきます。
ここが『どんどん』と異なりますね。
文法別に例文が分かれていないから、自分で文法を(無意識に)判断してアウトプットしなければなりません。
例文は全部で500あります。
『文型コンビネーション編』
1つの文に複数の文法が混じった英文をアウトプットしていきます。
1つの例文でアウトプットする英文量は『シャッフル編』よりも多くなります。
『文型コンビネーション編』は、さらに以下の項目に分かれます。
Part 1: 中1、2英文法のコンビネーション
Part 2: 中1、2、3 + α の英文法のコンビネーション
本書で最も難易度が高いのが、『文型コンビネーション』のPart 2です。
やり方
『どんどん』と基本的に同じです。
『文型シャッフル編』を完璧にしたら、『文型コンビネーション編』に移るとよいでしょう。
熟考して英作しようとせず、わからなければすぐに答えをみましょう。
『バンバン話すための瞬間英作文トレーニング』
目的
英語学習の初期で出てくる、かつ日常生活で最も使われる「基本動詞」を「使える」ようにするため
基本動詞を使った英文をアウトプットできるようになるための教材です。
中学初期で習うかなりメジャーな基本的な動詞を扱うのですが、学校で習う以外の使い方をたくさん知ることができます。
基本動詞の実用的な使い方を求めるならば、学校の授業だけでは全く足りません。
この教材は、基本動詞を実用的に使った例文をたくさんのせています。
どんな人がやるべき?
『どんどん』or『スラスラ』をマスターした方
著者によれば、『バンバン』は瞬間英作文トレーニングの第3ステージです。
つまり『どんどん』→『スラスラ』という順番を経てからということになります。
しかし私的には、第1ステージの『どんどん』をマスターした時点で『バンバン』に移ってもいいのではないかと。
『どんどん』をクリアすれば、『バンバン』の例文は理解できるとみてるからです(本書にのっている『基本動詞の解説』を参考にした上で)。
最重要基本動詞について勉強したい方
本書は基本動詞の中でもかなりメジャーな動詞をピックアップしています。
例えば、「make」「do」「get」「put」「take」など。
それぞれの基本動詞のコアイメージの解説があり、学校では習わない基本動詞の使い方をたくさん紹介してます。
スピーキング訓練のためだけでなく、基本動詞の知識を増やすためにもこの教材は使えます。
ただし本書で扱っていない基本動詞もざらにありますので、足りなければ別の教材を探すことになります。
最重要基本動詞をスピーキングで生かしたい方
本書は基本動詞の中でも、最も日常的に使われる基本動詞に特化しております。
そして例文も日常会話に則しています。
1つの基本動詞でも、ほんとにいろんな意味での使い方を紹介しています。
例えば例文の数でいったら、「get」だけで約100もあります(本書で扱っている基本動詞の中では、「be」を除けば最多)。
形式
・各基本動詞ごとに分かれている。
・『バリエーション』というページがある。
例えば、『get 1 バリエーション』。
これは『get 1』の例文をもとにして発展した例文がのっているページになります。
・本編(実際にトレーニングするところ)の前に、本書で扱っている基本動詞の解説がある。
この解説の内容が、本編の例文に出てきます。
解説を参考にしなければ本編の内容を英作できないものばかりなので、最初は解説を参考にしながらトレーニングするといいでしょう。
やり方
・基本スタイルは『どんどん』『スラスラ』と同じ。
左ページの日本語を瞬発的に口を使って英作します。
・各基本動詞ごとに分かれているから、やりたい基本動詞からやれる。
基本動詞ごとに例文がまとまってますので、1つの基本動詞を集中的にトレーニングできます。
特にこだわりがなければ順番ずつやりましょう。
重要度が高い基本動詞の順から載ってる感じがするので。
・最初は特に『基本動詞の解説』をみながらトレーニングする。
最初は解説を見なければわからないものがたくさんあります。
瞬間英作トレーニングでは、わからない問題を考えても時間の無駄なので、わからないときはすぐに『基本動詞の解説』をみるか、答えをみましょう。
まとめ
①「話せるようになる瞬間英作文トレーニング」シリーズの目的は、(中学英語といった基本的な)英語を「わかる」だけではなく「できる=使える」ようにするための教材。
②トレーニング方法はいたってシンプル。「左ページの日本語」を「右ページの英語」に瞬時にスピーキングするだけ。
③『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』は、文型・文法別に中学英語を瞬間英作する教材。
④『スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』は、文型・文法を意識せずに中学英語を瞬間英作する教材。
⑤『バンバン話すための瞬間英作文基本動詞トレーニング』は、最頻出基本動詞の実用的な使い方を用いて瞬間英作する教材。
ー To the Finest Hour ー
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