今回は単語学習のアプローチの仕方について解説していきます。
まず認識していただきたいのが、「単語は100パーセント暗記分野というわけではない」ということ!!
暗記が好きな人も中にはいるでしょうが、大抵の人は暗記にネガティブなイメージをもっていると思われます。
確かにどんな学習方法でも、最終的には「記憶(暗記)」ということですが、それをより効率的にしかもより興味深くしていく方法があるのです。
単語はたくさん知っといたほうがいいです。
ある単語で伝えられなかったときに、同じ意味をもつ別の単語で言い換えると伝わることがあります。
それに文を使って言いたいことが言えないときにも、単語をガンガン言ってれば伝わる場合もあります。
ということで今回の記事の流れは、まずはどんな単語学習をするにしても「知っといたほうが得する知識」を紹介します。
そして性格が異なる2つの単語学習を解説していきたいと思います。
語源を使ったアプローチ
みなさん単語をどのように覚えていますか?
単語は暗記しかやりようがないとお考えの方、確かにその通りでもありますが、それだけでは単語学習が少し苦痛になります。
暗記だけだと退屈になりますからね。
しかし単語学習にはちょっと工夫を加えることで、単語学習が今までより楽しくできちゃいます。
それはどんなアプローチかというと、「語源」を使う方法です。
日本語には「漢字」というものがあります。
「漢字」には部首というものがあり、部首によっていくらか意味が決まってますね。
例えば、、
「月」片の漢字は、「人間の体の部位」が多いですよね?
「臓」「腹」「脳」「胸」など。
これと同じように英単語でも部位によっていくらか意味を想像できることができるんですよ。
単語を分解して、分解した単語動詞の意味を合わせて、総合的に意味を考えます。
そうすることで、未知の単語の意味をある程度推測することができるのです。
こういったアプローチを混ぜながら単語帳をやると、記憶の定着がしやすくなり効率的に単語力をつけることができます。
そして誰もが聞いたことがある英単語が、実はこんな成り立ちであって「なるほど」ってなりますので、語源の話はとても雑学的です。トークのネタにしやすい。
論より証拠、例を挙げていきます。
①「uniform」 → 「uni(1つの)」「form(かたち)」 → 「制服・ユニフォーム」
②「bicycle」 → 「bi(2つの)」「cycle(輪)」 → 「自転車」
③「telephone」 → 「tele(遠くの)」「phone(音)」 → 「電話」
このように身の回りにある英単語でも、こういった成り立ちがあって納得させられます。
確かに「eel(鰻)」といった語源もなにもない単語もあります。そういった類のものはしょうがないです。暗記するしかありません。
英単語は、全てに当てはまることではありませんが、「接頭辞」「語幹」「接尾辞」から成り立ってます。
簡単に言うと、、
・「接頭辞」 → 単語の「先頭」に来る部分
・「語幹」 → 単語の「先頭」「真ん中」「尻尾」に来る部分
・「接尾辞」 → 単語の「尻尾」に来る部分
次回の記事から3回に分けて、この3つを具体的にみていきます。
単語学習の基本的考え方
まず「暗記のみ」という考え方を捨てる
「暗記」というと、ちょっとしたプレッシャーを受けるものです。
学習が単調なものになり、途中で止めてしまいかねません。
語源を使ってイメージしてみたりすると、記憶に残りやすいので「単語は100パーセント暗記」というわけではありません。
単語帳をやる際、自分の取り組み方を決める
単語の覚え方はネットでいろいろ紹介されていますが、合うやり方は人それぞれです。
例えば以下のやり方があります。
①「一度に浅くたくさん 何回も復習」 → 「暗記型」
ゆっくりやるのではなく、速いペースで次々とページをめくるアプローチです。
これは、見る頻度をあげればあげるほど、記憶の定着につながりやすいという考えかたです。
私的にはこれは合っていなく、②のやり方でやってます。
②「一度に少しずつ 反復回数をなるべく少なく」 → 「吟味型」
一度に少しの単語ですが、単語の関連語を書き出してみたりして、一語に時間を使うアプローチです。
私の場合だと、ターゲットの単語を使って例文を自分で言ってみたりします。
単語帳を終わらせるのに時間がかかるのですが、覚えた実感をすぐに感じれることができます。
人それぞれ覚えやすい単語と覚えにくい単語がある
不思議と1回で覚えられる単語もありますが、10回見ても記憶できない単語もあります。
10回やっても覚えられないからといって悲観せず続けましょう。いつかは必ず記憶できます。
それと人によって相性ってものがあります。
スペルが似ている単語なんかは誰もが覚えにくいでしょう。
「compliment(褒める)」「complement(補足する)」なんか紛らわしいです。
未知の単語は、まずはメインの意味を覚える
歴史を覚えるときは「教科書の順序通りに1つ1つやっていくんじゃなくて、まずは概枠とか流れから覚えろ」といいますが、単語学習でもあてはまります。
細かい内容はそのときに覚えても忘れてしまうものですが、メインの意味を記憶した後だと具体的な意味も覚えやすいです。
単語学習のやり方
単語帳をパラパラめくる(暗記型)
これは出遭う頻度を高めていくことで、記憶の定着を図るメソッドです。
このやり方の特徴としては、、
①一度にたくさん(例えば500~1000単語)
②浅く(メインの意味しかみない)
③テンポよく(高速に)
④死ぬほど何回も繰り返す(100回とか)
などが挙げられます。
『エビングハウスの忘却曲線』というものがあるのですが、人は何かを暗記しても「直後には5割くらい一気に忘れ」、日がたつごとに忘却具合が穏やかになりますが、「1か月後には8割も忘れてしまう」のだそうです。
みなさんも聞いたことあるかもしれませんが、記憶には「短期記憶」と「長期記憶」がありますね。
「短期記憶」は、定期テストでやるような「一夜漬け」みたいな一時だけの知識です。すぐに忘れてしまいます。
それに短期記憶には、記憶容量に上限があるのだとかいいます。
逆に「長期記憶」には記憶容量に上限がないのだそうです。
「単語帳をパラパラめくる」やり方で、長期記憶を可能にせしめるものは、やはり「何度も繰り返す」「復習」しかありません。
単語を使って短いストーリーを英作する(吟味型)
別記事『シチュエーション別必要語彙数』で、これに関して記載しておりますので、この項目は割愛させていただきます。
以下を参照ください。
その他
集中的に単語を大量に覚えたいなら、やはり「単語帳」に限る
推定語彙数が「15000語以上」の方なら話は別ですが、大抵の人は語彙数を集中的に増やしたいのなら、単語帳が一番効率的です。
「知らない単語にスグに出遭える」からです。
そこまで負担を感じることなく取り組めるのは、未知の単語が「5割~6割」くらい載ってる単語帳です。
10個のうち8個も知らない単語だと、結構しんどいです。
英検1級の単語帳をやればわかります(笑)
単語をたくさん知っていたほうが、意思疎通がより可能になる
文ではなく単語だけで意思疎通できることは多々あります。
そしてある単語で言いたいことが伝わらなかったときに、別の類義語で言い換えて意思疎通できることだってあります。
英語だけでなく、日本語でもどこのお国の言葉でもそうでしょう。
言葉を知れば知るほどこういったことが可能になります。
まとめ
単語学習のポイントを解説してきましたが、いかがでしたか?
早速まとめに入ります。
①単語学習のやり方は「人それぞれ」なので、自分に合うやり方を見つける。よくある学習パターンは以下の2つ。
②1つ目:「単語帳をテンポよくパラパラめくる」(暗記型)
1回の学習でたくさんの単語を目にして、単語を見る頻度を大量に重ねる。何回も(100回以上)繰り返す。
③2つ目:「未知の単語を使って、短いストーリーを英作する」(吟味型)
複数の未知の単語を使って、ショートストーリーを書いてみる。その際、未知の単語の関連語「類義語」「反意語」「派生語」なども、書き出してみる。後で納得のいくまで何回か、見直してみる。
④単語学習のどんなやり方をするにしても、「語源」の知識は知っておいたほうが良い。語源はイメージを使うから、記憶の定着につながりやすい。
⑤単語を大量に覚えたいなら「単語帳」に尽きる。単語帳は未知の単語とたくさん出逢う絶好のチャンス。
⑥未知の単語は、まずは「メインの意味」から覚える。最初から複数の意味を覚えなくてよい。
⑦単語学習は、「100パーセント暗記分野だ!!」、、ではない。
以上となります。
最後までお読みくださりありがとうございます。
それではまた。
― To the Finest Hour ―
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