みなさんこんにちは。
英語中級者に向けて、英語発音のおすすめ教材を紹介します。
前回の記事では、初級者向けに、単語1語から学習する参考書などを紹介しました。
母音・子音もある程度聞き分けられ、短文を使って英語に特有の「リズム」「リエゾン」「脱落」をある程度訓練して、だいぶ英語をリスニングできるようになったという方は、どんどん次のステージの参考書をやってみましょう。
今回の紹介する中級者向けの教材は、いずれも音声スピードがナチュラルレベルと速い音声での学習になります。
ですので、「リズム」「リエゾン」「脱落」という英語特有の表現がかなり鍛えられることが期待できる!!
このレベルの参考書でガツガツ鍛えれば、リスリングはだいぶできるようなります。
語彙力さえあれば、英検準1級程度のリスニングなら楽勝。
私は英検1級のリスニング音源をたびたびリスニングします。
今回紹介するレベルがそれなりに高い参考書を極めれば、「語彙力さえあれば英検1級のリスニングもだいぶ解けるようになる」、と断言します。
TOEICリスニングパートも余裕で450点、、
ということで、今回紹介させていただく参考書は決してイージーではないので、初心者の方はお控えください。
それではいきます。
もくじ
『英語の発音パーフェクト学習辞典』 深澤俊昭 著
本書概要
著者曰く、本書は英語の発音を勉強する「全ての人」に書かれたものということです。
さすがに「辞典」ということだけあって、に関すること1から10まで具体的にわかりやすく説明する印象を感じました。
分厚い教材ですが、、
私は文法分野で、文法総合辞典として『エバーグリーン』や『塾よりもわかる中学英文法』を推奨していますが、発音分野では、発音総合辞典として『発音総合辞典』をお勧めします。
常にそばに置いておきたい発音教材ということ。
トップページには、英語の母音・子音の発音記号が載っています。
そしてそれらの発音の仕方が、「アメリカ英語」と「イギリス英語」それぞれで音声が収録されています。
また、実際発音の何を重点的にやるかは人それぞれです。
この参考書は、目的別(スピーキング重視・リスニング重視・最初からじっくりやりたい人など)に、やるべき項目を教えてくれます。
メリット
英語発音全般的に詳しく説明しているところ
例えば「リズム」「同化」「連結」「脱落」「子音連続」など。
例文が豊富
中級者におすすめ。
例文を暗記するくらいみっちり発音練習すれば、かなり力がつく。
CD音源のスピードは、ネイティブとほぼ変わらない(つまり速い)ので、本書の音源を聞き取れると、リスニング力もだいぶ成長したといえるくらいです。
洋画並みに速いです。
しかし例文の内容自体は、日常会話に即したものです。
デメリット
デメリットとは言えませんが、初級者にはおすすめできません。
著者は、英語を学習する全ての人に向けた教材と謳っておりますが、私個人的にはある程度英語に慣れた人じゃないとおすすめできません。
本書の音声がまず速いことが、その理由。初心者はついていけないです。
ナチュラルスピードに近いです。
そして例文と例文のポーズの間隔が短いので、例文1つ1つじっくり時間かけてられないのも、初心者に向かない難点です。
とにかくポンポン音声が進みます!
著者の発音学習観
著者によれば、発音の学習は日本語の発声概念は捨てるべきだと。
英語と日本語の発声の仕方は、根本的に全く異なるからです。
トレーニングの大前提で、日本語の音の出し方を捨てるべき、先入観を捨てるべきだということです。
みなさん、余計な母音をつけない発音トレーニングを心がけましょう。
『英語の耳になる リスニング50のルール』 長尾和夫アンディ・バーガー 著
本書の概要
本書の「はじめに」で、この本の意図が明記されております。
それは、、
英語ネイティブの『ベラベラ調』を克服すること。
テレビでネイティブが喋っているときに聞く、あの「音が流れるように発話する調子」を『ベラベラ調』と本書では述べています。
『ベラベラ調』はほんと聞き取れませんよね?
『ベラベラ調』だからこそ、単語と単語をくっつけて発音(連結)したり、発音しない部分
(脱落)があったりします。
中1レベルの簡単な単語の集まりの文でも、『ベラベラ調』と化するとなかなか聞き取れない。
それを克服しようというのが本書の狙い!
日本語にはない英語特有の「連結」「脱落」に慣れるための教材ということで、紹介させていただきます。
大きく分けて2つの単元に分かれます。
本書の3/4を占める「chapter1」では、「連結」そして「脱落」も、、
「chapter2」では、「1語の中で起こる音の変化」を学習していきます。
メリット
よく使われる単語の「連結」「脱落」をたくさん学べる
何と言っても本書は、「連結」と「脱落」に慣れることを目的としてます。
短い例文だけでなく、単元ごとのスキット訓練がある
スキットの対話例文を通じて、単元の重要ポイントをまとめて復習することができます。
例文の数が多い
全部で1500以上の例文があり、そして日常チックな例文ですので、暗唱してもよさそうな内容です。
例えば、「be」についての単元、、
「can be」「can’t be」「could be」「couldn’t be」「will be」「won’t be」
「would be」「wouldn’t be」など、つなげて発音する「連結」の発声の仕方を、そのそれぞれ「5個前後」の例文を使って紹介してます。
ちなみに「be」についての内容は他にもまだ項目がたくさんありますので。
以上のはあくまで一部です!
デメリット
リスニング音源のスピードが速い
このCD音源、例文を読むスピードがほぼナチュラルなので、間違いなく初心者には向きません。
中・上級者向けです。
また例文と例文の間のポーズ間隔が短く、例文がポンポン進んでいくので、ゆっくりやってられません。
本書の使い方に関する情報が少ない
CDを聞いて「とにかく慣れること」を主眼においてるからなのか、本書の具体的なアプローチの仕方の説明は少なめです。
著者の発音学習法
この本からは著者の発音の学習観を具体的に知ることはできないですが、、
同じ著者が書いている別の本をみると、「中学レベル」の英語をたくさん聞いて慣れることで、十分な英語力をつけるこができるという考えをお持ちのようです。
まとめ
何度も言いますが、今回紹介した参考書は決して簡単ではないので、初級者の方はお控えください。
やったとしてもついていけないので意味がない。
最初紹介した参考書は、いわば英語発音参考書の辞典。
ですので、発音に関する知識は大変豊富。
私は発音に本格的に取り組む際、最初にこの参考書を買ってやりましたが、例文の音声が速すぎてやめました(笑)
発音に関する知識の勉強は、この参考書を活用しております。
2つ目の参考書の利点は、なんといってもよく使われるフレーズの「連結」「脱落」現象を集中して取り組める点でした。
参考書はそれぞれ利点と欠点があります。
各自が求めることを勉強できる内容が載ってあれば、今回紹介した参考書以外にも取り組むべきです。
そしてどの参考書にも言えることですが、毎日のように短時間でも継続することが何より大事です。
がんばっていきましょう。
― To the Finest Hour ―
発音に関してなにか調べるときには、この1冊が解決。