今回は英語の「語幹」の例を挙げていきます。
英語だけでなく日本語にもある概念です。
簡単に定義しますと英単語の「語幹」とは
②活用しない部分
③語彙の先頭にもあれば、真ん中、語尾にあることもある。つまり単語の中で「語幹の場所」は決まってない。
①と③が大事なことですが、その内容の通りなので説明がいりません。
②については少し補足。
日本語での例になりますが、「変わる」という言葉を使って活用しない部分をみていくと
「変わらない」「変わりたい」「変わる」「変われば」「変わろう」
「変わ」が活用してないですよね?
これが「語幹」と言われる部分。
英単語でもこういった部分があり、語幹を中心にして「接頭辞」や「接尾辞」がついて、「別な意味・別な品詞」になって「派生語」ができるのです。
では、どんどん英単語の語幹の具体例をみていきます。
もくじ
「cap」 → 「 頭 」「頭を捕まえる」
・「captain」→「船長、指導者」 「cap(頭)」+「tain(保つ)」
・「capital」→「主要な」 「cap(頭)」+「ital(~的な)」
・「capture」→「捕まえる」 「cap(捕まえる)」+「ture(こと)」
・「cap」→「帽子」
・「cape」→「岬」
「clude」 → 「 閉じる 」
・「exclude」→「除外する」 「ex(外に)」+「clude(閉じる)」
・「include」→「含む」 「in(中に)」+「clude(閉じる)」
・「conclude」→「結論づける」 「con(共に)」+「clude(閉じる)」
・「seclude」→「引き離す」
・「preclude」→「妨げる」「(前もって)不可能にする」
「cept」 → 「 つかむ 」
・「except」→「除く」 「ex(外に)」+「cept(つかむ)」
・「accept」→「受け入れる」 「ac(~に向かう)」+「cept(つかむ)」
・「concept」→「発想、着想」 「con(共に)」+「cept(つかむ)」
・「intercept」→「~を横取りする」
・「deception」→「だますこと」
「form」 → 「 形 」
・「uniform」→「制服」 「uni(1つの)」+「form(形)」
・「reform」→「改革する」 「re(再び)」+「form(形)」
・「transform」→「変形する」 「trans(変化)」+「form(形)」
・「cruciform」→「十字形の」
・「inform」→「知らせる」
「port」 → 「 運ぶ 」
・「export」→「輸出する」 「(外に)」+「(運ぶ)」
・「import」→「輸入する」 「(中に)」+「(運ぶ)」
・「portable」→「持ち運びができる」 「(運ぶ)」+「(~することができる)」
・「transport」→「輸送」
・「passport」→「パスポート」
「dic(t)」 → 「言う」
・「dictate」→「書き取らせる」「命令する」 「dict(言う)」+「ate(~する)」
・「diction」→「言葉遣い」「語法」 「dict(言う)」+「ion(こと)」
・「contradict」→「矛盾する」 「contra(反対に)」+「dict(言う)」
・「dictionary」→「辞書」
・「addiction」→「中毒」
「gram」「graph」 → 「描いたもの」
・「photograph」→「写真」 「photo(光の)」+「graph(描いたもの)」
・「pictogram」→「象形文字」 「(画)」+「(描いたもの)」
・「telegram」→「電報」 「(遠くの)」+「(描いたもの)」
・「diagram」→「図・表」
・「autograph」→「自筆」
「ject」 → 「投げる」
・「project」→「計画」 「pro(前に)」+「ject(投げる)」
・「interject」→「会話にさしはさむ」 「inter(~の間に)」+「ject(投げる)」
・「reject」→「拒絶する」 「re(元に)」+「ject(投げる)」
・「dejection」→「憂鬱」
・「subject」→「テーマ」「主語」
「vi」「vive」 → 「生きる」
・「survive」→「生き抜く」 「sur(越えて)」+「vive(生きる)」
・「revive」→「復活する」 「re(再び)」+「vive(生きる)」
・「vitality」→「」 「vital(生きる)」+「ity(こと)」
・「conviviality」→「陽気さ」
・「vitamin」→「ビタミン」
「spect」 → 「みる」
・「inspect」→「詳しく調べる」 「in(中を)」+「spect(みる)」
・「prospective」→「将来見込みのある」 「(前を)」+「spect(みる)」
・「circumspect」→「慎重な・注意深い」 「circum(周りの)」+「spect(みる)」
・「respect」→「尊敬する」
・「specter」→「幽霊」
「press」 → 「押す」
・「impress」→「感動させる・印象づける」 「im(中に)」+「press(押す)」
・「suppress」→「鎮圧する」 「su(下に)」+「press(押す)」
・「compress」→「圧縮する」 「com(ともに)」+「press(押す)」
・「oppress」→「(精神的に)圧迫する」
・「depress」→「意気消沈される」「不景気にする」
「scribe」 → 「書く」
・「prescribe」→「処方する」 「pre(前もって)」+「scribe(書く)」
・「circumscribe」→「制限する」「~の周囲に線を引く」 「circum(周りに)」+「scribe(書く)」
・「inscribe」→「刻み付ける」 「in(中に)」+「scribe(書く)」
・「transcribe」→「書き写す」
・「subscribe」→「定期購読する」
「struct」 → 「構築」
・「instruct」→「教える」 「in(中に)」+「struct(構築)」
・「destruct」→「自爆させる」 「de(否定)」+「struct(構築)」
・「restructure」→「再構築する」 「re(再び)」+「structure(建物)」
・「construct」→「建設する」
・「substructure」→「基礎」「下部構造」
「fund」「found」 → 「基礎」
・「foundation」→「基礎」 「found(基礎)」+「ation(こと)」
・「refund」→「払い戻す」 「re(再び)」+「fund(基金)」
・「defund」→「出資を打ち切る」 「de(否定)」+「fund(資金)」
・「fund」→「資金・基金」
・「profound」→「(考えが)深みのある」
「gress」 → 「歩む」
・「congress」→「会議・学会・」 「con(共に)」+「gress(歩む)」
・「digress」→「脱線する」 「di(否定)」+「gress(歩む)」
・「regress」→「後退する」 「re(戻る)」+「gress(歩む)」
・「progress」→「進歩する」
・「aggressive」→「攻撃的な」
「ped」 → 「足」
・「pedestrian」→「歩行者」 「pede(足の)」+「strian(線)」
・「centipede」→「ゲジゲジ・ムカデ」 「centi(百の)」+「pede(足)」
・「expedition」→「遠征」 「ex(外に))」+「ped(足)」+「ition(こと)」
・「peddle」→「売り歩く」
・「pedal」→「ペダル」
「pict」 → 「絵」
・「depict」→「描く」 「de(下に)」→「pict(絵)」
・「pictograph」→「象形文字」 「pict(絵の)」→「graph(図)」
・「picturesque」→「絵のように美しい」 「pictur(絵)」→「esque(~風の)」
「pose」 → 「置く」
・「impose」→「~を課す」「押し付ける」 「im(中に)」+「pose(置く)」
・「compose」→「~を構成する」 「com(共に)」+「pose(置く)」
・「expose」→「さらす」 「ex(外に)」+「pose(置く)」
・「depose」→「退ける」
・「dispose」→「配置する」
「scend」 → 「あがる」
・「ascend」→「上る」「さかのぼる」 「a(~へ)」+「scend(あがる)」
・「descend」→「降りる」「(下の代に)伝わる」 「de(下へ)」+「scend(あがる)」
・「transcend」→「(限界を)超える」 「tran(変化)」+「scend(あがる)」
・「condescend」→「いばる」「卑劣なことをする」
「phone」 → 「音」
・「earphone」→「イヤホン」 「ear(耳の)」+「phone(音)」
・「telephone」→「電話」 「tele(遠くの)」+「phone(音)」
・「megaphone」→「拡声器」 「mega(大きな)」+「phone(音)」
・「microphone」→「マイク」
・「symphony」→「交響曲」
以上、英単語の「語幹」をみてきました。
語源の知識は、雑学のネタに使えそうで面白いと思います。
「接頭辞」と「接尾辞」のリンクを貼っておくので、ぜひ参考にしてください。
今回は以上です。
― To the Finest Hour ―
①単語の意味の中心となるもの。