こんにちは。
私は「速読」を意識してから、TOEICリーディングが以前より速く読めるようになりました。
TOEIC本番で、あと5問で全問解答できるぐらいまで速くなりました。
最初は「制限時間+20~30分」で解き終わる具合でしたから、成長を実感します。
ということで、今回は「速読」についてピックアップいたします。
速読のメリットやデメリットも、私なりの考えを述べていきます。
その後に実際に私が使った、「速読」に特化した参考書を1冊紹介させていただきます。
もくじ
速読とは?
「速読」で目指すことは
注意したいことは、速く読むからといって、「斜め読み」したり「飛ばし読み」したりはしないということ。
「斜め読み」「飛ばし読み」は、「素早く全体の流れを把握し、細かい内容までは把握しない、要点を素早くつかむ」といった、「拾い読み」でしょう。
速読とは、「速く・正確に、細かい内容まで把握する」読み方。
日本人の平均読書スピードは「400~600文字/分」だそうですが、東京や大阪などの難関大学合格者の読書スピードは、通常の人の「2, 3倍」速いというデーターがあります。
TOEICリーディングパートを全て終わらせるためには
「150WPM(Words Per Minute)」、つまり「1分間で150語」読める速さが必要。
だと言われています。
ほとんどのTOEIC受験者は、受験時間の75分この速さで読み続けることができません。
TOEICリーディングパートを時間内に終わらせるためには、相当のトレーニングが必要です。
速読トレーニングのやり方で、よく聞く方法は
ペンや指で、読むのに負担がかかる速さで文章をなぞって、それを目で追いかけながら内容を理解。
ペンや指で、読むのに負担がかかる速さで文章の両端だけをポンポンとたどり、それを目で追いながら内容を理解。
自分に合う方法は人それぞれなので、他の方法をご自身で調べたりしてやってみてください。
速読のメリットは?
多様な能力が向上する
速読することでいろんな本をたくさん読めば、自ずと知識が増えます。
もちろん1日に1冊読むよりは、2冊読めたほうが知識を増やせます。
それだけではなく、速読できるようになったことで、「記憶力」「集中力」「思考力」が向上したデーターもあるそうです。
速読を武器にすれば、諸々の筆記試験も強くなるでしょう。
情報処理能力がアップする
仕事でも勉強でも、文章の理解のスピードが速くなります。
その分仕事が速くテキパキとこなせたり、勉強の進捗具合もよくなるでしょう。
速読は「ゆっくり迷う」ということがないので、次から次にテキパキ進む習慣が身につき、「決断力向上」にもつながると言われています。
人生が豊かになる
上の2つのメリットが実現すれば、それだけで人生が豊かになっているでしょう。
大量の本を読んでいるでしょうから、心がすでに豊かになっています。
速読のデメリット
デメリットというほどではありませんが、強いて言うなら以下の1点を挙げます。
心安らぐ読書にはならない。
「心安らぐ読書」=「本と深く向き合う読書」だと、私は思います。
休日の午前中に喫茶店に行って、ゆっくりリラックスできる読書です。
それは「精読」というものですね。
私からしたら精読には、速読にはない「安らぎ」という醍醐味があります。
速読と精読を使い分けることが大事
速読と精読には、それぞれにない「メリット」と「デメリット」があるので、シチュエーション別に使い分けると良いでしょう。
①速読:「いかに速く、文の内容を正確に理解できるか」
→「いかに速く・正確に情報をインプットするか」
→英語中級者向け(英検2級、TOEIC L&R 600 保持者)
②精読:「文章に対して何か考えながら、文の内容を正確に把握する」
→「時間かけても、とにかく正確に情報をインプットする」
→英語初級者向け
『毎日の英速読』 朝日新聞出版
本書概要
頭の中に「英文リーディングの回路」をつくることが目的。
例文テキストは全部で「ユニット20」まであり、各ユニット「300~400words」のテキストです。
1つのユニット「2分以内」に読めるようになるのが、最終目標。
2分以内に読めれば、150WPM以上で読めることになります。
このスピードで読めれば、TOEICのリーディングパートは完答できるということ。
本書の英文は、必要語彙数2000語レベルの簡単な単語で構成されたものです。
それ以上のレベルの単語も出てきますが、語注がちゃんとあります。
ちなみにある英語教授法の研究によると、未知の単語が5パーセント以上、つまり20語に1語以上未知の単語があると、読解に支障がでるのだそうです。
本文の音声は、URLからのダウンロード。
音声スピードは「140~150WPM」です。
この教材で何ができるか
速読力が伸びたか確認できる
本テキストでは、1分間にどれだけの単語数を読めたかという「WPM(words Per Minute)」=「語/分」を計ることができます。
各ユニットにWPMの換算表があるので、自分の読解スピードがわかります。
さらに各ユニットには、6回分のWPMの記録欄があるので、それを使って速読スピードが伸びたか確かめることができます。
スラッシュリーディングで英文が読める
各ユニットに、スラッシュリーディングで英文を読むページがあります。
「スラッシュリーディング」とは
「単語1つ1つを」読むのではなく、「複数の単語を1つのかたまり」とみなして読むもの。
「スラッシュリーディングの読み方」は「速読の基本」。
スラッシュ(斜め線)で英文に区切りをつけて、意味のカタマリをつくります。
読解スピードが遅い人は、単語を1語1語読む傾向があるので、そうならないように「複数の語のカタマリが、1つの単語」のように読んでいくことがコツになります。
「シャドーイング」までトレーニングできる
テキストの英文は、英会話のような易しすぎる内容でもなく、いくぶん学術的なものもあります。
英検2級と準1級のリスニング対策に使えます。
本書の進め方
本文のアドバイスに即して説明いたします。
Step1 『速読の準備運動』
準備として何をするかというと、ユニットのタイトルやサブタイトル、そしてイラストをみて、本文に何が書かれているか、全体を予想するということです。
難しめの単語の意味が、予備知識として載っているので、イメージの参考になります。
Step2 時間を計ってリーディング
リーディングにかかった時間を記録しましょう。
記録欄があります。
Step3 問題に答える
各ユニット、内容に関する問題が6題あります。
正答率が50パーセントに満たないようであれば、読解しているとはいえません。
Step4 音声を聴きながら確認
テキストの英文を全て理解したら、音声を使って発音を確認しましょう。
Step5 音読・シャドーイングで発音を鍛える
テキストを使ったトレーニングは、「シャドーイング」「音読」が最終段階です。
これはどのテキストに対しても当てはまること。
著者によれば
速読は、読めば読むほど速くなる
確かに1ページを1秒眺めただけで内容を記憶できる天才人もいるでしょうが、大抵の人はそうではありません。
我々にはそんなレベルは必要ありません。
「より速くなる」ことを目指せばいいだけ。
そして著者によれば、正しく訓練(スラッシュリーディング)して、たくさん本を読めば速読はどんどん上がっていきます。
好きな本をたくさん見つけて、ガツガツ読もう
興味ある本でなければ長続きしませんね。
好きな本を貪るようにガツガツと読むかどうか。
英文を頭から語順通りにガツガツ読むうちに、英語の思考回路ができます。
口を使うことこそ大切
これは英会話できるようになるために、非常に重要なことです。
インプットで知識は豊富になりますが、それをアウトプットできるようになるためには「口を使ったトレーニング」が必要。
エピローグ
速読は、「思考力」「記憶力」「決断力」「集中力」「情報処理能力」など、多様な能力が向上する。
速読は、「斜め読み・飛ばし読みをして、内容の要点をつかむ」のではありません。
速読は、「複数の単語を1つの意味のカタマリとみて、速く・正確に内容をインプット」するもの。
だから、速く読むと言っても「ちゃんと」読むんです。
今回は速読トレーニングの教材を1冊紹介しましたが、ぜひおすすめというわけではなく、「スラッシュリーディング」というのを知っていただきたくて、『毎日の英速読』を紹介した次第です。
「スラッシュリーディング」が載ってる参考書は、他にもたくさんありますので、書店に行ってみてください。
以上です。
― To the Finest Hour ―
速く、正確に、文の内容をインプットする。