こんにちは、孤独なライターです。
今回の記事は、『話すための瞬間英作文』シリーズの『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』を紹介します。題名の通り、「基本動詞」をベースにして瞬間英作するトレーニングです。
このシリーズはアウトプットをトレーニングする教材として販売されていますが、私としては英語のインプット教材として役に立つと思っております。「基本動詞」のインプット学習です。
基本動詞の世界の入門書として、非常に意義ある教材です。
本書の英文の文法レベルは中学レベルで、内容も日常会話レベルですが、学校では習わない基本動詞の使い方をベースにしているため、本書にのっている解説を読まなければ太刀打ちできません。
①『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』 特徴
解説もトレーニングも、基本動詞別に分かれてます。
②『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』 やるべき人
これから基本動詞を勉強したい方には特におすすめです。
③『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』 効果的なやり方
全体をいくつかのパートに分けてやりましょう。
では、本題にまいります。
もくじ
『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』の特徴
この参考書の形式
・左ページ → 「日本語」 右ページ → 「英語」
・日本語を見る → その日本語を瞬時に英語にする
姉妹書の『(おかわり)どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』と『(おかわり)スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』と同じく、左の日本語をすぐに英語に変換するだけの、いたってシンプルなトレーニングです。
ではこの2つとの違いは何なのか?本書は、トレーニングする英文の解説ページが設けられてます。「基本動詞」の解説で、「get」なら「get」、「go」なら「go」と、基本動詞別に分けて解説しております。文字だけでなく、所々イラストで説明してます。
基本動詞を使って中学英文法レベルの英文を瞬間英作する
英文の文法自体はほとんど中学レベルだが、本書の基本動詞の使い方は中学レベルをこえる。
トレーニングする英文自体は、ほとんど中学レベルです。それにシリーズ中本書より難易度がワンランク下がるという『(おかわり)スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』よりも、1文の長さが短くてやりやすそうです。短文を英作するのは気持ち的に楽ですが、本書に出る英文は、基本動詞の知識がないと英作できません。例えば、
「この仕事は後に回せる。」
“This jop will keep.”
『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』 P222とP223から引用
おそらく中1レベルの英文です。しかも、4語。ですが、keepの深い知識がないと決して口にできない英文です。このように本書では、超短文なのに、基本動詞を知らないと答えられない英文がわりとあります。
基本動詞別に瞬間英作トレーニングができる
基本動詞別にトレーニングしたほうが、知識が定着しやすい。
私からすると、本書はアウトプット学習より、基本動詞の知識(=使い方)を深めるインプット学習のほうが、効力があると思ってます。インプットなので覚えるということです。効率よく覚えるためにも、基本動詞ごとにやったほうが記憶に残りやすいでしょう。もし『(おかわり)スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』のように、次々異なる基本動詞を使ってトレーニングするスタイルなら、なかなか覚えられないと思います。
『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』 やるべき人
基本動詞の知識を身につけたい人
基本動詞の世界をみることができ、今後の基本動詞の学習を円滑にする。
アウトプットのトレーニング教材ですが、「基本動詞」の解説で、メジャーな基本動詞について割とたくさん説明しております。「基本動詞」の解説を見るだけでも勉強になります。基本動詞の解説と、トレーニングページの内容はリンクしあってるので、解説を参考にしながらトレーニングすると覚えやすいです。
もちろん本書だけでは基本動詞をマスターできません。基本動詞の世界は無限だからです。ですが、今後の基本動詞のアプローチの仕方を知るきっかけ」になることは確かです。著者の言葉を引用すると、本書の意義は次の通りです。
本書の目的は、広大な基本動詞の世界の入口に学習者を案内し、使いこなしのための礎石を築く助けとなることに他なりません。
『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』 P19から引用
基本動詞でアウトプットの表現力を高めたい人
基本動詞は、1つの動詞でも場面によっていろんな意味で使える。
基本動詞は、会話で最も使われる動詞です。しかも1つの基本動詞でも、シチュエーションによっていろんな意味で使われます。しかし基本動詞には、必ず「コアの意味」があり、それがもとになっていろんな意味へと膨らんでいくのです。基本動詞の学習の基本は、コアの意味を知ることです。本書では、取り上げた基本動詞の解説ページで、コアの意味を書いています。例えば「go」のコアイメージは、「中心(=話し手)から離れる」です。そこから「行く」「消える」「~の状態になる」といった意味へと変わっていきます。このように基本動詞1つをとっても、状況によっていろんな意味で使うことができるのです。
本署の例文は、日常会話レベルです。簡単な例文で基本動詞の英作トレーニングをたくさんやれば、表現の幅が広まります。
『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』 効果的なやり方
トレーニングの前に『基本動詞の解説』をみる
1つの基本動詞の解説をみたら、その基本動詞の瞬間英作トレーニングにすぐ移る。
まず最初に、「基本動詞の解説」を参考にしなければ英作できません。解説を参考にしなければ英作できない英文がほとんどです。一般英語学習者にとって、基本動詞の多様な使い方はなじみがなく、最初は本書を使ったトレーニングが思うようにスラスラ進みません。
こういう時は、「一番最後までやってから一番最初に戻る」という反復の仕方はやめたほうがいいです。2回目3回目、前回やったのに全く覚えていないからです。これだと復習にならず、また新しく学習する感じになります。なので、1/4やったらまた戻る、1/3やったらまた戻るのように小刻みに反復してください。著者の言葉を引用します。
本編トレーニング全体を何回も繰り返します。全体を部分に分けて(セグメント分割)、そのセグメントごとに繰り返すのも一法です。
『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』 P20から引用
答えに自信のないものだけ解答を見る
明らかに覚えた英文は、繰り返し瞬間英作する時、いちいち答えを確認しない。
この参考書は、大量の短文を何回も繰り返し英作するトレーニングです。大事なのは、いかに効率的にやるか。何回か繰り返すだけで、自然に口から出てくる英文もけっこうあります。そういった英文はトレーニングからはずしてもいいですし、やるとしても答えをいちいち確認するのはやめましょう。時間の無駄です。解答に自信のないものだけ、答えをチェック!
日本語を見ながら瞬間英作しない
日本語の文章の内容を頭の中で思い浮かべながら、瞬間英作する。
理想の瞬間英作トレーニングは、日本語を介さないことです。なるべく頭の中に英作する内容をイメージしながらトレーニング!日本語を見ながらやると、英文暗記になってしまうからです。「日本語では”彼”と書いてあるから”he”を使わなきゃ正解じゃない」とか、そんなことは極論どうでもいいんです。本書では、「あなた」「彼」「彼女」「彼ら」といった代名詞が嫌なくらいたくさんあります。正直ややこしい。瞬間英作するさいに、代名詞とか細かい単語を例文通りにしなかったといって気にしないこと!大切なのは、例文と全く同じ英文をアウトプットすることではなく、瞬時に中学英文法を使って英文をアウトプットしてみることですので。
まとめ
『バンバン話すための瞬間英作文「基本動詞」トレーニング』をみてきました。冒頭で言った通り、本書の解説を読まなければ、トレーニングになりません。学校で習う程度の基本動詞の知識のレベルでは、本書の英文を瞬間英作できません。本書は英語のアウトプットの教材として販売されていますが、私としては「基本動詞」を学ぶインプット学習として使えると思っております。もちろん、基本動詞の深い知識を学びながら、瞬間英作トレーニングをやれば、アウトプットのトレーニングになります。
では今回の記事のまとめに入ります。
基本動詞の種類別に、基本動詞を使った瞬間英作トレーニングができる。
本書を最初から瞬間英作トレーニングできません。なので、解説をじっくり読みながらやっていく感じです。『(おかわり)スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』のように、次々異なる文法・文型を瞬間英作するスタイルでは、基本動詞の定着につながらないでしょう。種類別に着実にやってったほうが、基本動詞の定着になります。
基本動詞を一から勉強してみたい方は、本書をやってみましょう。
本書はアウトプット教材ですが、「基本動詞」の世界を知れるインプット教材です。
瞬間英作トレーニングする前に、「基本動詞の解説」を参考にする。
参考にしなければ、トレーニングにならないでしょう。解説をみてからそれを参考にして瞬間英作トレーニングしてください。
今回の記事は以上です
ー To the Finest Hour ー
本書はアウトプット学習にも使えるが、基本動詞を一から学べるインプット学習としても使える。