今回は「イディオムの教材」を紹介!。
みなさん、イディオムと聞くとどういうイメージをもちますか?
「どうせ暗記だ」という否定的なイメージをお持ちの方が多いことでしょうが、100パーセント暗記だというわけではありません。
もちろん想像しても全く分からない熟語もありますが、、
(例えば、「cats and Dogs」=「土砂降り」、暗記するしかありませんね。)
いくつか想像してわかるイディオムの例をあげます。
①「single out A」
「Aを外に1つにする」→「Aを選ぶ」
②「take advantage of A」
「Aの利点をとる」→「Aを活用する」
③「keep up with A」
「Aと一緒に上った状態をキープする」→「A(のペース)についていく」
④「catch up with A」
「Aと一緒に上った状態をキャッチする」→「A(のペース)に追いつく」
このように。イメージというアプローチで意味を推測できる熟語もあります。
こういった熟語は暗記の定着にもつながりやすいです。
以下に紹介するイディオム集ですが、初心者でイディオムを勉強したことがないという方は1つ目の教材をおすすめします。
2つ目と3つ目は大学受験生に向けた教材なので、ビギナーが無理にやろうとすると、心がポキっと折れてモチベーションが低下するかもしれません。
そこは徐々にステップアップ!
しかし大学受験レベルといっても、日常会話でもろに使われそうなものが多いので、いずれやってみるとよいでしょう。
ではいきます。
もくじ
『中学英熟語500』 受験研究社
「英語初級者で熟語を今までに取り組んだことがないからやってみたい」という方におすすめ
500のイディオムがのってます。
この参考書は、5つのパートに分かれてます。
・レベル1 → 中学1, 2レベル
・レベル2 → 中2, 3レベル
・レベル3 → 中3 高校公立入試レベル
・レベル4 → 私立高校入試レベル
・エクストラ → 会話表現
レベル4の私立高校入試レベルというと難しそうにきこえますが、あくまで中学レベルだから、日常会話必須といえる範囲のイディオムです。
<特記事項>
・参考書を開くと、「左ページにイディオムの見出し語」「右ページに例文とその日本語訳」という形式。
・同義語・反意語が載っている。
・見出し語約50個ごとに、確認問題あり。
この確認問題、本書でやるイディオムはほとんど網羅しているので、復習用として活用できます。
・「索引」がついてるから、本書にのっているイディオムを探すこともできる。
・エクストラパートは、ダイアローグ形式。
「電話の会話」「空港でのひとコマ」「道案内」など、13の場面別ダイアローグで、日常会話的イディオムを覚えることができます。
・ちょっと残念なのが、音声がない。
例文がたくさんあるしダイアローグもあるので、音声ついていたほうがイディオムの記憶定着につながるのではと。
『キクジュク1800』 アルク
本書は『中学英熟語500』よりレベルが上がりまして、大学入試必須レベルのイディオム集でございます。
英検だと3級~2級、あとはセンター試験・TOEIC対策にも使える。
見出し熟語は「784個」。
全部で5つのチャプターで構成されています。
・チャプター1 「基本動詞の熟語」
→ 20個の基本動詞を使ったイディオムです。
・チャプター2 「前置詞・副詞の熟語」
→ 30個ほどの前置詞・副詞を使ったイディオムです。
・チャプター3 「語順の熟語」
例えば
①「動詞+A+into+B」→「AをBに変える」
②「動詞+A+as+B」→「AをBとみなす」
③「be+形容詞+in+A」→「Aに~している」(be interested in A =Aに興味がある など)
・チャプター4 「数語で1つの働きをする熟語」
例えば
①「because of A」→「Aが原因で」
②「in charge of A」→「Aを務める」
③「in advance」→「あらかじめ」
④「for the first time」→「初めて」
・チャプター5 「その他」
1つの熟語に対して3つのステップです。
①見出し語とその意味
②フレーズで
③短文センテンスで
<特記事項>
・大学入試レベルだが、掲載熟語は日常会話でも十分使えそうな内容。
・チャプターごとに確認問題がある。
・類義語・反意語・補足説明などあり。
・索引があるので、本書にのっている熟語はすぐに検索できる。
・音声CDが2枚ついている。
『速読英熟語』 Z-KAI
中学英語のイディオムなどをひと通り知っているのが前提になります。
大学受験者に向けた教材。
英検2級まで網羅できるレベル。
とはいっても、日常会話で使えそうな中身ばかり!
掲載しているのは、見出し語「855個」、(熟語的)構文数は「224個」、合計で「1079個」のイディオムを扱っております。
本書には、平均約200ワードの英文が50本入ってます。
長文を使いながら単語・熟語を覚えることができるのが、Z会のこのシリーズです。
そして英文50本の中で扱われる見出し熟語には、全て短い例文がついております。
Z会の速読シリーズのよいところは、単語・熟語を覚えるだけに留まらず、長文と音声(別売)があるので、ディクテーションやシャドーイングができるところです。
本書の長文レベルの英文をリスニングできるようになれば、英検準1級のリスニングはクリアできるでしょう。
長文の内容は平均すると、日常会話レベルと学術的英文の中間にあたる感じです。
後半は、アカデミックな内容の長文になります。
<特記事項>
・同義語・反意語など、見出し語の補足説明あり。
・索引付きだから、本書で学習した熟語を後から検索できる。
まとめ
暗記が全てではなく、意味を想像したり考えたりするだけで、イディオムの意味をある程度予測することができます。
そういったアプローチですと、暗記の定着につながりやすい!
熟語学習のモチベーションを保てることが可能です。
熟語学習は、まずは自分で熟語の意味を推測してみましょう。
ただ暗記するやり方より、記憶の定着に拍車がかかります。
とにかく英語初心者だという方は、1つ目に紹介したような中学英語で出てくる熟語を網羅した熟語集からやってみてください。
中学英語レベルの熟語は、おそらく「句動詞」がメインになりますが、それが日常シーンでは非常に多用されるものなのです。
熟語をたくさん覚えれば、表現のバリエーションが一気に増えます。
英検2級合格するくらいの語彙力がついたら、しばらくイディオム学習に特化するのもありです。
是非やってみましょう。
今回の記事は以上といたします。
― To the Finest Hour ―
単語1つ1つの基本イメージを総合的に想像して、「なんとなくこういう意味かな?」と予想する。そうすることで記憶に残りやすい。