こんにちは、孤独なライターです。
今回は『速読英単語』の学習の進め方について説明していきます。
大事なのはやり方を確立すること。
速読シリーズの『中学版』から『上級編』『英熟語』まで、以下に説明する「STEP1」~「STEP4」のトレーニングを極めれば、英語上級者になれるのは確実。
単語力をつけるだけでなく英語力をつけるための、『速読英単語』シリーズの効果的なやり方。
では本題にまいります。
もくじ
『速読英単語』シリーズ 学習の流れ
試験を解く意識で「聴く」「読む」。
長文内容の徹底理解。
英語回路を作るトレーニング。
反射的に英語を口にする。
以下で詳しく説明します。
STEP1 試験を解く意識で「聴く」「読む」。
黙聴(リスニング)
①本番の試験に臨むつもりで、長文音声をリスニングする。
精聴はしません。
②細部まで理解できない場合は、大まかな流れだけでもつかむ努力をする。
細部まで聴き取るのは、「STEP2」の「精聴」です。
③黙聴をするのは3~5回にする。やりすぎない。
この回数繰り返して聴き取れないところは、何回繰り返しても聴き取れません。
黙読(リーディング)
①本番のリーディング試験に臨むつもりで、リーディングする。
精読はしません。
②細部まで内容をつかめない場合は、大まかな流れだけでもつかむ努力をする。
細部まで内容を理解するのは、「STEP2」の「精読」です。
③黙読をするのは3~5回にする。やりすぎない。
「STEP1」の目的は、「初めて聴く・読む英文に対して慣れていくこと」です。
STEP2 内容の徹底理解(インプット学習)
ディクテーション(精聴)
①ディクテーションするのは1回のみ。
ディクテーションはリスニングのトレーニングですが、スラスラ進まないトレーニングなので非効率的です。
本格的にリスニング力を鍛えるのは、STEP 3の「シャドーイング」。
ディクテーションの目的は、「聴き取れないところを見つけて聴き取れるようにして、シャドーイングにつなげるため」です。
②10回繰り返しても聞き取れないところは、あきらめる。
そもそも、知らない文法の英文や単語は聞き取れません。
私の経験上、5回繰り返して聴き取れない場合は、永遠に聴き取れません。
③何がわからなくて聞き取れないのか明らかにする。
・「知らない文法」だから?
・「知らない単語」だから?
・「知ってる単語だけど発音がわからなかった」のか?
・「リエゾン・脱落で聞き取れなかった」のか?
こういったことを、必ずはっきりさせてください。
ディクテーションすると、黙聴で内容が理解できても、案外聞き取れていない部分が多いと気づきます。
ディクテーションのやり方は、以下の記事を参考にしてください。
リーディング(精読)
①ディクテーションで、知らなかった文法・単語を覚える。
ひとつ残らず知らない単語・文法はつぶしていきましょう。
②英文の内容を全部理解する。
文章の大まかな流れだけでなく、1文1文しっかり理解しましょう。
例えば
・文の「主語」は何なのか、「動詞」は何なのか?
・この「副詞」は何を修飾してるのか?
・この「関係詞節」は、何を修飾しているのか?
・「この文はこの段落でどういう役割があるか」「このパラグラフはどんな役割があるか」(アカデミックな英文を読解するとき)。
こういった感じで、長文1題の全ての「文法」「単語」「意味」をパーフェクトにしてください。
③SETP 2 のリーディングの時点で、長文中わからないことはないようにする。
次のSTEP3の「シャドーイング」をスムーズにやるためです。
曖昧にしたままで、次の長文に進まないでください。
STEP3 英語回路をつくるトレーニング(インプット学習)
シャドーイング
①いきなりシャドーイングが無理な場合は、「オバーラッピング」から始める。
シャドーイングは決して簡単ではありません。
最初からできなくて当り前。
できなければ「オーバーラッピング」から始めてください。
あくまで「オーバーラッピング」をする目的は、「シャドーイング」できるようになるため。
・「シャドーイング」とは?
英語音声のすぐ後を追って、音声通りの英語を口にする。テキストは見ない。
・「オーバーラッピング」とは?
英語音声のすぐ後を追って、音声通りの英語を口にする。テキストを見ながらやる。
②3回「間違わずスムーズなシャドーイング」を達成したら、次の長文に移る。
3回スムーズにシャドーイングできれば、その長文の内容は定着したと言えます。
そしたら次の長文に移ってください。
「たった3回?」と思いますが、そこまでいくのに何度も繰り返さなければなりません。
もう一度言いますが、シャドーイングは簡単ではありません。
ちなみにシャドーイングは、「アウトプット」のトレーニングと思われがちですが、私は「インプット」の学習と考えています。
シャドーイングは「リスニング」には最強のトレーニングです。
ですが、外から入ってきた情報(聴いた内容)を、口で繰り返すトレーニングなので、完全なアウトプットトレーニングとは言えません。
シャドーイングのやり方は、以下の記事を参考にしてください。
STEP4 英文をアウトプットする
インプット学習の段階ではやる必要はありません。
アウトプットのトレーニングでは、ぜひやってください。
長文の日本語をみて「瞬間英作」
①日本語訳をみたら、とにかく「即」英文を口にする。
間違いを恐れず「瞬発力」を意識してください。
②必ず原文通りに英作する必要はない。
原文と同じ意味であれば、別の単語で英作しても気にしないことです。
③ライティングのトレーニングにもなることを覚えておく。
「瞬間英作」できるようになれば、その内容も自然とライティングできるようになります。
その逆はありません。
つまり先に「ライティング」できたからと言って、「スピーキング」できるとは限りません。
長文音声を「リピーティング」(英文をみない)
①音声を1文リスニングしたら、いったん音声をとめる。
どこまでリスニングするのか、明確にルールを決めたほうが良いでしょう。
私の場合は、短くても長くても1文と決めています。
②リスニングした1文を、英文をみないでスピーキング(リピーティング)する。
これは「シャドーイング」より負荷が高いトレーニング。
なぜなら、文章をリスニングして「短期的に英文を覚えておく」必要があるから。
一次的に記憶した英文をスピーキングするのです。
英文を構成するトレーニングということ。
なので「リピーティング」で鍛えられるのは、「リスニング」「スピーキング(英文構成)」「記憶力」。
まとめ
以上『速読英単語』シリーズのやり方を見てきました。
もちろんやり方は人それぞれかもしれませんが、私が長くやってきた経験をもとに、ベストなやり方を考えてきました。
それをまとめたのが今回の記事です。
では、『速読英単語』シリーズのやり方をまとめます。
速読英単語シリーズ 各長文の学習基本スタイル
STEP1 英文に試験感覚でふれる(インプット学習)。
・「黙聴」
・「黙読」
STEP2 内容の徹底理解(インプット学習)。
・「ディクテーション(精聴)」
・「精読」
STEP3 英語回路をつくるトレーニング(インプット学習)。
・「シャドーイング(オーバーラッピング)」。
STEP4 反射的に英語を口にする(アウトプット学習)。
・「瞬間英作」
・「リピーティング(英文をみない)」
以上が長文題材をつかった、英語学習の流れです。
英検2級のレベルに達してないなら、まだインプット学習が足りないので、アウトプット学習ではなくインプット学習(STEP 1~3)に専念してください。
ぜひ実践してみてください。
速単シリーズの各単語帳のリンクをのせておきます。
今回の記事は以上です。
― To the Finest Hour ―
『速読英単語』シリーズを使った、「インプット学習」と「アウトプット学習」。