語順をずらす その本質は「感情の揺れ」 ー「疑問」「強調」「驚き」の表現ー

こんにちは、孤独なライターです。

今回のテーマは、英語の「語順をあえてずらす現象」について解説していきます。

つまり英語の「倒置表現」について!

一番分かり易いのですと、「疑問文」です。

普段何気なく知っている疑問文ですが、疑問文は「倒置表現の1つ」だと認識されている方は少ないのかと思います。

疑問文は「Do  you ~?」「Can  you~?」の形になると、暗記のみのアプローチだったからでしょう。

しかし倒置表現は、疑問文だけではありません

「思いを強調したり驚きを表現するとき」、英語では「倒置」を使ってそれを表現することができるんです。

今回はそういったことをみていきます。

ということで今回の記事の流れは、、

①まずは倒置表現に共通したルール

なぜ倒置が起きるのかということです。

②そして例文を実際に挙げて、倒置表現を「疑問」「強調」「驚き」のパターン別に解説

していきたいと思います。

ではいきます。

「語順をずらす」ことについて

日本語と違って、英語は「語順が全て」だということは、何度かお話ししてきました。

「助動詞/動詞」を基準に、「前が主語」「後ろが目的語/補語」

ということは当たり前な話です。

しかし「あえて語順をずらす」こともたくさんあるのです

その代表例がみなさんにお馴染みの「疑問文」です。

「Do  you  ~?」「Can  you  ~?」のように主語の前に助動詞を配置する表現ですね。

でも、英語において語順をずらすのは、なにも疑問文だけではございません

他には「強調表現」や「驚きの表現」。

語順をずらす修辞法を「倒置」といいます。

これは日本語でもありますね。

「わたしが、やる。」
が普通の語順だとして、、
「やる、わたしが。」
のほうが強調してるようで、「!」がつきそうですよね?

後者のほうが気持ちがこもってる感じがします。

「俺の気持ちは、変わらない。」
よりも、、
「変わらない、俺の気持ちは」
という倒置のほうが、「強調感」あふれますよね。

「倒置」の基本イメージは、、

「(大なり小なり)気持ちの動き」。
 

これはなんとなくでいいので覚えといてください。

疑問

「訊きたい訊きたい!」という「気持ちの動き」が「疑問文」には含まれてます。

だから疑問文では倒置が起こります。

例えば、、

「He  (does)  speak  English  very  fluently.」
「彼は英語をとても流暢に話せますよ。」

これを疑問文にすると、助動詞が倒置されます。

Does  he  speak  English  very  fluently ?」

「なんとなく疑問文だから、『Do  you  ~?』『Could  you  ~?』」と覚えていたみなさん。

実は疑問文には「気持ちの動き」という「倒置の本質」が隠れているのです。

強調

例文でどんどん説明してきます。

通常文:「My  heart  will  never  change.」
「私の気持ち、決して変わらないだろう。」
倒置文:「Never  will  my  heart  change.」
    「否定語」+「助動詞」+「主語」+「動詞」
「決して変わらないだろう、私の気持ち!」

これは、、

「否定語」を文頭に置いた「倒置」による「強調表現」。
「否定語」を文頭におくと、必ず倒置。

このパターン、特に高校レベルの英文では見かけます

疑問文と同じく倒置がおこりますので 「疑問文と同じ語順」になります。

「助動詞を含んだ文の倒置」 → 「(否定語)+助動詞+S+V 」

「I’m  not  interested  in  English  at  all.」
「英語全然興味ないよ。」

これに対して、、

通常文:「I  am  not, too.」
「ぼくも。」
倒置文:「Neither  am  I.」
「否定語」+「動詞」+「主語」
「ぼくもだよ

動詞「am」と主語「I」が倒置になっていますね?

疑問文と同じ語順です。

「助動詞を含まない文」の倒置 → 「(否定語)+V+S 」

通常文:「I  am  interested  in  English.」
「俺英語に興味あるよ。」
倒置文:「Am  I  interested  in  English.」
 「動詞」+「主語」+「形容詞句」
「俺、英語に興味あるよ!!

動詞「am」と主語「I」が倒置をおこし、疑問文の語順になってます。

語順をずらすことで、話者の気持ちが「強調」されます。

驚き(感嘆文)

上記と、「倒置」パターンが変わります。

通常文:「You  have  a  nice  picture.」
「君、いい写真もってるね。」
倒置文:「What  a  nice  picture  you  have.」
 「目的語」+「主語」+「動詞」
「いい写真持ってるね!!君。」

これは「what」を使った「感嘆文」です。

通常は「SVO」の語順ですが、倒置を起こして強調するために、あえて「OSV」の語順にしてます。

「how」を使った感嘆文にも変換できます。

How  nice  picture  you  have.」
「目的語」+「主語」+「動詞」
以上からわかる通り、、
「感嘆文」の倒置は、動詞/助動詞の倒置ではなく、目的語/補語が倒置される。
 
 

まとめ

倒置表現についてみてきましたが、いかがでしたか?

平叙文(普通の文)の語順をずらすことで、そこには何らかの「気持ちの動き」があるということですね。

確かに怒っているとき、気持ちを強調させたいがために、平叙文の語順でただ怒鳴るよりかは、語順を変えたほうが「普通じゃない心情」を表現できるかもしれません。

っていう冗談は置いといて、、

では今回のまとめに入ります。

まとめ1

「倒置」で語順を変えることで、「気持ちの動き」を表現。これが倒置表現の基本イメージ。

まとめ2

倒置表現を大きくパターン別に分けると、「疑問」「強調「驚き」。

まとめ3

倒置によって語順がずれるのは、「助動詞」や「be動詞」。「感嘆文」では、「名詞」や「形容詞」が前に倒置される。

まとめ4

いずれ倒置で語順をずらすとき、「助動詞」「be動詞」「名詞」「形容詞」は、「主語」の前に置く。

以上です。

― To  the  Finest  Hour ―

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孤独なライター
こんにちは!孤独なライターと申します。 海外に行けば英語が話せるようになると思っていましたが、ワーキングホリデーを経て、「英語は日本でものにできる」というのが、私の英語学習のモットーです。 英検準1級 TOEIC L&R 880 VERSANT 46 保持しております。