こんにちは、孤独なライターです。
今回は、英語の品詞の1つである「形容詞」をピックアップいたします。
品詞の理解は、英文法のファーストステップです。
というのは、品詞のルールを知らなければ、文法の学習を正しくできなく、リスニングとリーディングといったインプット学習もできるようになりません。
今回の記事で学ぶことは、「そもそも形容詞とはなにか?」、そして「形容詞の配置の仕方」を解説します。
用語自体を覚える必要はありませんが、意味は理解してください。
①形容詞の基本について。
他の品詞にはない形容詞の特徴、文法的ルールについて解説します。
②「限定用法」としての形容詞。
「限定用法」とは、名詞を修飾するとき「数あるものの中でも、~なもの」といったイメージです。
③「叙述用法」としての形容詞。
「叙述用法」とは、「限定的に修飾する」のではなく、名詞を「説明」するイメージです。
④配置場所によって意味が変わる形容詞もある。
代表的な例として、「certain」「present」を挙げています。
⑤苦手な人も多い「分詞」の形容詞。
「surprising」or「surprised」?「exciting」or「excited」?といった内容です。
今回の記事で、形容詞の基本的なルールをマスターしましょう!
では、本題にまいります。
もくじ
形容詞の基本ルール
英語の品詞の中では、唯一名詞と関わりをもつ
形容詞は、「名詞」を修飾する詞。
「動詞」と「名詞」よりは「文の要素」としての重要度は落ちるものの、それらに次ぐ重要な文の要素です。
なぜなら、形容詞は英文のレイアウト(配置図)のアナに入る「補語」の役割をもつからです。
「英文のレイアウト」に関しては、以下の記事でご確認ください。
また
「机」・「財布」・「本」
といった名詞だけでは、どんな「机」「財布」「本」なのかわかりませんよね?
そこで「名詞に具体性を持たせる」のが、形容詞になります。
例えば
・「白い机」→「white desk」
・「古い財布」→「old wallet」
・「面白い本」→「interesting book」
このように「white」「old」「interesting」は、名詞の内容に具体性をもたせてます。
形容詞の配置場所
形容詞は、名詞の「直前」・「直後」に配置される。
形容詞は、名詞の「直前」または「直後」に配置される。
「限定用法」とは、名詞を修飾するとき「数あるものの中でも、~なもの」といったイメージです。
形容詞は、名詞の後(動詞の直後)に配置される。
第2文型のように、形容詞が「補語」として機能するのが「叙述用法」です。
「限定的に修飾する」とかではなく、名詞を「説明」するイメージ。
形容詞が「限定用法」のとき
「限定詞」と同じように名詞を修飾するとき、「数多くあるものの中でも、~なもの」といったイメージが形容詞の「限定用法」です。
形容詞を名詞の「直前」に置く限定用法
「a cute dog 」→「(ある)カワいい犬」
形容詞+名詞
犬は犬でも「カワいい犬」と犬を限定しております。
「an interesting story」→「(ある)面白い話」
形容詞+名詞
話は話でも「面白い話」と話を限定しております。
形容詞を名詞の「直後」に置く限定用法
2パターンあります。
パターン1:形容詞のまとまりが2語以上の場合(形容詞句)。
パターン2:特定の名詞を修飾する場合。
パターン1:形容詞のまとまりが2語以上の場合(形容詞句)
形容詞が1語の場合は、名詞の直前に配置です。
ですが、2語以上の形容詞(形容詞句)になって名詞を修飾する場合、形容詞句は名詞の「直後」にまとめて配置されます。
例えば
「I found a bag full of apples. 」
「リンゴがたくさん入った袋をみつけたよ。」
このように、袋は袋でも「リンゴがたくさん入った」袋と、「限定的」に「袋」を修飾してます。
2語以上の形容詞(形容詞句)として、名詞を修飾しているので、名詞の直後から名詞を修飾してます。
ちなみに、「句」については以下のリンクを参考にしてください。
パターン2:特定の名詞を修飾する場合。
特定の名詞とは
「something」「anything」「someone」「anyone」「somebody」など。
例えば
「Do you have anyone special in your mind ?」
「誰か好きな人でもいるの?」
「He showed us something interesting. 」
「彼は我々に面白いものを見せてくれた。」
形容詞が「叙述用法」のとき
名詞を「限定的に修飾する」のではなく、名詞を「説明」するのが「叙述用法」です。
この場合、形容詞が「補語(complement)」として働きます。
「叙述用法」が「限定用法」と違うのは、名詞を修飾するのではなく、ただ単に名詞について「説明する」という点です。
補語を伴う文型は2つ。
「第2文型」と「第5文型」です。
第2文型の叙述用法
「S」+「V」+「C」の、「C」の位置に「形容詞」
「 She is very beautiful.」
「彼女はとても美しい。」
「美しい彼女」と「彼女」を限定的に修飾するのではなく、「彼女は美しい」とただ単に「彼女について説明」してます。
第5文型の叙述用法
「S」+「V」+「O」+「C」の、「C」の位置に「形容詞」
「I found the question very difficult.」
「その質問はとっても難しいとわかった。」
「難しい質問」と「質問」を限定的に修飾するのではなく、「その質問は難しい」とただ単に「質問について説明」してます。
以上が「叙述用法」として機能する形容詞の使い方です。
どの形容詞も「限定用法」「叙述用法」で使えるわけではない
限定用法でしか使われない形容詞の例
「限定的」な意味を含む形容詞は、限定用法でしか使われない。
「only」「main」などです。
「He is my only son.」 → 限定用法
「彼は俺の一人息子だ。」
とは言えますが
「He is only.」 → 叙述用法だが、
とは言えません。
叙述用法でしか使われない形容詞の例
「状態」を表す形容詞は、叙述用法でしか使われない。
「asleep」「afraid」などです。
「He is asleep.」 → 叙述用法
「彼は寝ている。」
とは言えますが
「He is a asleep man.」 → 限定用法だが、、
とは言えません。
同じ形容詞でも置く場所で意味が変わるものがある
これの代表例は「certain」です。
「I’m certain that he loves her.」 → 叙述用法
「彼は彼女を愛していると俺は確信している。」
「I had a certain fish last night.」→限定用法
「昨日の夜、ある魚を食べました。」
このように「certain」は叙述用法だと「確信している」という意味になり、限定用法だと「ある~」というぼかすような意味になります。
他には「present」。
「She is present.」→叙述用法
「彼女は出席している。」
「the present Japanese prime minister」→限定用法
「現在の日本の首相」
叙述用法だと「出席している」
限定用法だと「現在の」という意味になります。
限定用法と叙述用法では、意味が全く違いますね?
分詞の形容詞
分詞の定義
まず「分詞」についての説明です。
①「分詞」とは、「準動詞」というものの1種。
②「意味的には」文と同等のことを述べる。
③「文法的には」文と同等ではないもの。
「文」とは「SV」を含んだもの。
「分詞句」は、意味的には「文」のようなもの。
ですが「分詞句は」「SV」を含まないので、文法上は「文ではない」と言えます。
準動詞は、それぞれの動詞がもっている性質(文型)をもとにして、ある程度の長さがある内容を述べることができます。
この記事では準動詞を深堀しません。
「準動詞」の詳しい内容は、次の記事をご確認ください。
現在分詞・過去分詞
分詞を使った形容詞は、実に間違えやすい分野です。
「感情を表す動詞」をもとにした分詞なんかが、特に間違えやすい。
例えば「surprise(驚く)」「excite(興奮する)」。
まず「分詞」は2種類あります。
動詞に「~ing」をつけた形
→「~している人・モノ」といったイメージ
動詞に「~ed」をつけた形(規則変化形)
→「~された人・モノ」といったイメージ
この2つから考えれば、「ある驚いている人」を英語に変換すると
「a surprising man」
となりそうですが、答はブーです。
「a surprised man」
が正解です。
実は英語では、「ある感情をもつ」ということは、「なにか原因があって、ある感情をもたらされた」と捉えられます。
だから「驚いている人」「興奮した人」を、分詞を使って表現するとき、動詞を「過去分詞」にした形容詞で名詞を修飾させます。
逆に「人にある感情をもたせる原因となったモノ」を修飾するときには、動詞を「現在分詞」にした形容詞にします。
「a surprising information」→ 「ある驚きの情報」
といった感じです。
まとめ
以上形容詞の基本ルールをみてきましたが、いかがでしたか?
解説した内容以外の形容詞の云々の話はもちろんありますが、最初から詰め込もうとしても負担がかかるだけなので、まずは基本ルールからやっていきましょう。
では今回のポイントを復習します。
形容詞とは、「名詞のみ」にかかる品詞。名詞に具体性をもたせる。
名詞にかかるのは「形容詞(句・節)」と、「a」「the」といった「限定詞」しかありません。
形容詞の使い方は、「限定用法」と「叙述用法」。
限定用法は、「名詞を修飾」、叙述用法は、「名詞を説明」します。
限定用法のとき、形容詞の配置パターンは2種類。名詞の「直前」か「直後」。
「直前」の場合は、形容詞が「句や節」でもない場合、つまり「形容詞句」でも「形容詞節」でもない場合です。
「直後」の場合は、形容詞が「形容詞句」や「形容詞節」である場合と、修飾するターゲットが特定の名詞(somethingなど)の場合です。
叙述用法のとき、形容詞の配置パターンは名詞の後。
第2文型「SVC」であれば、動詞の直後。
第5文型「SVOC」であれば、目的語の直後です。
限定用法と叙述用法で意味が異なるものがある。
代表的なのが、「certain」「present」でしたね。
限定用法でしか使えない形容詞や、逆に叙述用法でしか使えない形容詞もある。
限定用法のみの代表が「only」、叙述用法のみの代表が「asleep」でしたね。
もう一度言いますが、「形容詞は名詞のみにかかる品詞」です。
今回の記事は以上です
― To the Finest Hour ―
形容詞の「配置の仕方」で出てくるキーワードは、「限定用法」と「叙述用法」。