こんにちは、孤独なライターです。
今回は、英語の「否定表現」についてです。
否定文でよく登場するのが、「not」「never」「no」ですが、実は否定語は他にもあります。
本記事で他の否定語も含め、使い方を紹介していこうと思いますが、その前に日本語と英語のそもそもの否定の仕方の違いからみていくことにします。
いろいろな否定語を覚えるより、まずは2つの根本的違いを知ることが優先です。
今回の記事の流れは?
はじめに日本語と英語の否定の仕方の違いから解説して、次に否定語は否定語でも、完全否定の「否定語」と、完全否定ではないけれどもそれに近い「準否定語」というものをみていきます。
さらには少し紛らわしいのですが、一部だけを否定する「部分否定」、最後は否定語を2つ使って、肯定的な意味を強調する「二重否定」について説明していきます。
英語の否定表現のキーポイントは、やはり「英語は語順が全て」ということです。
ではいきます。

日本語と英語の否定の仕方の違い
英語は、否定語をどこに置くかで否定する内容が変わってくる
日本語の場合、何かを否定するときには基本的に「~ない」をつけます。
例えば
確かに「違う」という言葉のように否定の意味を含んだ単語もありますが、たいていは「~ない」を語の末尾につけます。
しかし英語の否定の仕方は日本語と違って、多様なのです。
というのは英語では、否定語をどこに置くかで、なにを否定するのかが変わってくるのです。
もう一度皆さんに思い出してもらいたいのが、「英語は語順が全て」だという超基本的ルール。
例えば
このように「not」をどこに置くかで全く意味が違ってくるのです。
英語の否定文ではよく「not」が使われます。
そして「not」は後続の内容を否定します。
例文の①と②を見ていただければ、それがわかるかと思います。
英語は「no」という否定語を置いて、肯定文の形式で否定の意味を表す
日本語にはない英語特有の否定表現は、主語や目的語の前に「no」といった否定語を置いて、肯定文(否定文でもない疑問文でもない、普通の文)の形式で、否定の意味を表すことができるということです。
例えば
これから数々ある英語の「否定語」をみていきます。
「否定語」の種類
次の項目で扱う「準否定語」と比べて、「否定だ!」とわかりやすいのが「否定語」です。
「not」
「know以後」を否定してます。
「to以後」を否定してます。
「never」
「never以後」を否定。
「never」は「not」より強い否定語です。
「no」
「no」は「money」にかかる形容詞です。
「no」は、形容詞として名詞を否定してます。

準否定語
「否定語」と比べて、ぱっと見否定しているように見えないけど、否定ニュアンスとなるのが「準否定語」です。
「完全否定」ではなく「ほとんど~ない」といった感じです。
「few/little」
「few/little」は、数量に関する「準否定語」です。
「few」と「little」は「形容詞」として名詞にかかることもあれば、それ自体で「名詞」になることもあります。
いずれにしろ「ほとんど~ない」という意味になります。
かかる名詞が「可算名詞」であれば「few」を、かかる名詞が「不可算名詞」であれば「little」を使います。
「それ自体で名詞」でつかう場合は、その名詞が「可算名詞」扱いがふさわしい場合は「few」。
その名詞が「不可算名詞」扱いがふさわしい場合は「little」を使います。
例文でみていきます。
「people」は「可算名詞」なので「few」を使います。
因みに、例文のような「there構文(~がある/いる)」は「SV」の倒置がおこります。
「knowledge」は「不可算名詞」なので「little」を使います。
因みに大事なことなんですが、、
「few/little」に冠詞の「a」がつくと、「少しの~」という意味になり、否定のニュアンスはなくなります。
例えば
といった感じです。
「hardly/scarcely」
この2つは「程度」に関する「準否定語」で、「ほとんど~しない」という意味です。
基本的に「動詞」を否定する「副詞」です。
「scarcely」も同様の使い方です。
「rarely/seldom」
この2つは「頻度」に関する「準否定語」で、「めったに~しない」という意味になります。
これもまた「動詞」を打ち消す「副詞」です。
「seldom」も同様の使い方をします。
部分否定
「何も~ない」のように完全に否定しているわけではなく、一部を否定する表現を「部分否定」といいます。
「全てのスタッフが、その日出勤したわけではない。」
「not」が「all(全て)」を否定することで、「全てが~というわけではない」と一部を否定するにとどまってます。
「not」が「always」を否定することで、「いつも~しているというわけではない」と一部を否定するにとどまってます。
二重否定
「2つの否定ニュアンスをもつ語句」を使って、肯定ニュアンスを出すのが「二重否定」表現です。
「じゃぁフツーに肯定文でいいじゃん」というツッコミがありそうですが、これは肯定文の内容を強調するためです。
日本語でも強調したいとき使いますよね。
例えば、、
「without」は、「~なしに」という否定を表す「前置詞」です。
「unusual(普通でない)」+「not」=「普通だ!!」と強調しています。

まとめ
英語の否定表現をみてきましたが、いかがでしたか?
「準否定語」「部分否定」「二重否定」は、高校英語の範囲なので、中学英語を学習している方は、無理に覚えていただかなくて大丈夫です。
でも高校英語でも、日常会話ではバリバリ使うので、英語を学習している方にとっては知っといて損はありません。
高校英語は堅くて実践的じゃないと考えている人がいますが、私はそうは思いません。
洋画を観てて、高校で習う内容もフツーに出てきます。
では今回の記事のポイントをまとめます。
英語の否定表現の中で、主語や目的語の前に「no」といった否定語を置いて、肯定文形式で否定の意味を表すタイプもある。
否定語でも、「否定語」と「準否定語」がある。準否定語は完全に否定しているわけではなく、「ほとんど~ない」というイメージ。
「部分否定」の表現は、全体を否定するのではなく一部だけを否定する。「いつも~というわけではない」「みんなが~というわけではない」というイメージ。
「二重否定」とは、否定的ニュアンスをもつ2つの単語を使って、「肯定的ニュアンス」を表現するもの。文意を強調したいときに使う。
「否定表現」に関しての説明は以上です。
― To the Finest Hour ―
英語は否定語をどこに置くかで、何を否定するのか決まる。基本的に、否定語の後続の内容を否定する。