こんにちは、孤独なライターです。
英語の「動詞」は、非常に大事な役割を担ってます。
英語学習者なら誰もが聞いたことのある、「文型」というものに深く関係があります。
この記事は、下のリンクの記事とつながっている内容です。
今回は、英語の「文型」、というものを実際に見ていきます。
いかにも「文法用語」チックな響きですが、英語を知らない人が嫌がっているだけで、英語を話せるためには理解する必要が大いにあります。
つまり、「それぞれの文型は、それぞれの本質的意味をもっている」といういこと。
①英語の「第1文型」の本質。
「be動詞」は「存在」、「一般動詞」は「動作そのもの」です。
②英語の「第2文型」の本質。
シンプルな文型ですが、意外に本質を知らない人が多いです。
③英語の「第3文型」の本質。
「be動詞」「基本動詞」以外の動詞は、ほとんど「第3文型」になります。
④英語の「第4文型」の本質。
ほぼ「基本動詞」で、「授与的意味」になります。
⑤英語の「第5文型」の本質。
ほぼ「基本動詞」で、1文が長くなる傾向があります。
では実際に、英語の文型の本質を解説していきます。
もくじ
第1文型「S+V+M」 「SはVする(いる)」 「動作そのもの」「存在」に焦点がある
□(主語)+動詞
「一般動詞」の第1文型
「動作そのもの」に焦点がある。
「I walk everyday.」
「私は毎日歩きます。」
S=「I」 V=「walk」 M=「everyday」
一般動詞の第1文型は、「動作そのもの」に主眼が置かれます。
例えば、次の2つの違いをお考えください。
「 He kicked a ball. 」
「 彼はボールを蹴った。」
S=「He」 V=「kicked」 O=「a ball」
これは、後で説明する「第3文型」です。
イメージとしては
「足でボールを蹴って、ボールに力が及び、ボールが動いた」という感じ。
「ボールが動いた」ことまで意味に含んでます。
しかし次はというと
「 He kicked at a ball. 」
「 彼はボールを(めがけて)蹴った。」
S=「He」 V=「kicked」 M=「at a ball」
これは、「第1文型」です。
「動作そのもの」に主眼が置かれるので、「彼」は「蹴る」動作をした、ということをメインに言っております。
だから「ボールに力が及び、ボールが動いた」かどうかまでは言ってません。
あくまで「ボールをめがけて蹴りを入れた」といっています。
もしかしたら、スカしたかもしれません。
細かい違いですが、こんな感じです。
be動詞の第1文型
「存在(いる)」に焦点がおかれる。
「 He is here. 」
「 彼はここにいます。」
S=「He」 V=「is」 M=「here」
「be動詞」が第1文型の場合は、「動作そのもの」ではなく「存在」を表します。
例文をみてみると、「彼はここにいる」というように、何か動作するというよりは、「存在」を表します。
第1文型をみてきましたが、第1文型の英文は、まず「S+V」だけでは終わりません。
どの文型でもそうですが、ほとんどの場合で「M(修飾語)」が入ります。
「時(いつ)」とか「場所(どこで)」を表す言葉がついてきます。
「 I walked in the park yesterday. 」
「私は昨日その公園内を歩いた。」
S = I V = walked M = in the park(場所) M = yesterday(時)
という感じです。
第2文型「S+V+C+M」 「Sは~である」
▢(主語) + 動詞 + ▢(補語)
第2文型の本質は「 S = C 」 Sの「状態・性質」を説明する
「Sがどういう状態なのか、性質なのか」を「C(補語)」が説明する文型。
「S」と「C」の間には「=(イコール)」が隠れています。
「She is (a) beautiful (woman).」
「彼女は(1人の)美しい(女性だ)。」
S =「She」 V =「is」 C =「beautiful」
「彼女(女性)」=「女性」
「Her bag is (a) red (bag).」
「彼女のカバンは(1つの)赤い(カバンだ)」
S =「Her bag」 V =「is」 C =「red」
「カバン」=「カバン」
一般動詞を使った第2文型は、主語の「状態・性質」を表すのは「be動詞」の第2文型と変わらないのですが、ある状態へ「変化した」という意味を含みます。
(これ、盲点。英語の文法学習してる人でも、知らないっていう方多いです。)
なので「=」というよりは「→」です。
「 The food went bad. 」
「食べ物が腐った。」
S =「The food」 V =「went」 C=「bad」
「食べ物(食べれる状態)」→「食べ物(腐った状態)」
一般的な第2文型
動詞は「be動詞」を使う。
「 He is an English teacher. 」
「彼は英語の先生です。」
S =「 He」 V =「 is」 C =「an English teacher」
「彼」は「先生」である、ということを説明してます。
「 Ken is smart. 」
「ケンは頭がいいです。」
S = 「Ken」 V =「is」 C =「smart」
「ケン」は「頭が良い」、という「ケン」の性質を説明してます。
「一般動詞」を使った第2文型
「基本動詞」が使われる。
基本動詞とは、「get」「keep」「come」といった中学英語で習う日常会話必須の動詞です。
「 He became an English teacher. 」
「彼は英語の先生(の状態)になった。」
S =「He」 V =「became」 C =「an English teacher」
「 I got tired after studying.」
「勉強したら、疲れた(状態だった)。」
S =「I」 V =「got」 C =「tired」 M =「after studying」
「be動詞」ではなく「一般動詞」を使った第2文型でも、あくまで主語の「性質・状態」について述べています。
しかし、「ある状態からある状態へ変化した」という意味が含まれてます。
第3文型「S+V+O+M」 「SはOをVする」
▭(主語)+ 動詞 +▭(目的語)
「第3文型」の本質は「SはOにある影響を与える」
「O」は「動詞」の「対象物」。
「 I wrote a letter yesterday. 」
「昨日手紙を書いた。」
S =「I」 V =「wrote」 O =「a letter」 M =「yesterday」
「手紙」は「書く」という動作の対象です。
「 He loves her. 」
「彼は彼女を愛している。」
S =「He」 V =「loves」 O =「her」
「彼女」は「愛する」とう動作の対象になってます。
第2文型と第3文型 大きく違うところ
第3文型 「S ≠ O」(イコールが成立しない)。
「 I study English every day. 」
「私は毎日英語を勉強する。」
S =「I」 V =「study」 O =「English」 M =「everyday」
「私」≠「英語」です。
第4文型「S+V+O(1)+O(2)+M」 「SはO(1)にO(2)をやる」
□(主語) + ▢(動詞) + ▢(目的語) + ▢(目的語)
第4文型の本質 SがO(1)にO(2)を与える
第4文型では、「授与的意味を持つ」動詞が使われる。
①「 I gave him a book yesterday. 」
「昨日私は本を彼にあげた。」
S =「I」 V =「gave」 O(1) =「him」 O(2) =a book」 M =「yesterday」
第4文型で使われる動詞は、なにも「give」だけではありません。
そこそこあります(ほとんど基本動詞)。
②「 I made my boyfriend a cake. 」
「私は彼氏にケーキをつくってあげた。」
S =「I」 V =「made」 O(1) =「my boyfriend」 O(2) =「a cake」
③ 「 He showed me a map. 」
「彼は私にマップを見せてくれた。」
S =「He」 V =「showed」 O(1) =「me」 O(2) =「a map」
注意したいのが、「O(1)」と「O(2)」の語順
・先に来る「O(1)」→「あげる対象(人とか)」
・次にくる「O(2)」→「あげるモノ」
「I will give you a pen.」
「君に1個ペンをあげるよ。」
「O(1)」=「you」 「O(2)」=「a pen」
O(1)とO(2)を逆にしたら、意味不明の意味になってしまいます。
「I will give a pen you.」
「ペンに君をあげるよ。」
このように、明らかに間違った英語になってしまいます。
当サイトの他記事でうるさく言ってますが、「英語は語順が命」です。
第4文型は、第3文型に変換することができる
①の例文を変換すると
④「 I gave a book to him yesterday. 」
「昨日私、彼に本をあげたよ。」
S =「I」 V =「gave」 O =「a book」 M =「to him」 M =「yesterday」
変換してもほとんど意味は変わりありませんが、少ーーしの意味の違いはあります。
・①は「私は彼に本をあげた」までが焦点
・④はあくまで「私は本をあげた」のみに焦点を当てています。
なぜか?
「to him」は「目的語」ではなく、動詞「gave」を修飾する「修飾語(句)」に変わっているからです。
でも実際、英語学習にここまで神経質になる必要はありません。
第5文型「S+V+O+C+M」 「SはO=CをVする」
▢(主語) + ▢(動詞) + ▢(目的語) + ▢(補語)
第5文型は、「第3文型」の中に「第2文型」を組み込んだ文型
「第5文型」の本質イメージ 「SはOがCである状態をVする」。
①「 I found this book difficult to read. 」
「この本は読むのが難しいとわかった。」
S =「I」 V =「found」 O =「this book」 C =「difficult to read」
② 「 She calls him Ken. 」
「彼女は彼をケンと呼びます。」
S =「She」 V =「calls」 O =「him」 C =「Ken」
③ 「 He made me angry yesterday. 」
「昨日彼は私を怒らせた。」
S =「He」 V =「made」 O =「me」 C =「angry」 M =「yesterday」
①の例文を、「SはO=CをVする」という原理にならって表すと
「 I found this book (is) difficult to read.」
「S = I」 「V = found」 「O = This book (is) difficult to read」
「O」の中に、第2文型が隠れています。
第4文型は「O(1) ≠ O(2) 」です。
例文②をもう一度みてみます。
「 He made me (am)angry yesterday. 」
「S = He」 「V = made」「O (me) = C (angry)」 「M = yesterday」
「O=C」のところが「 I am angry 」と第2文型的に考えることができます。
一文が長い英文の意味がわかるために、第5文型を理解しておく
第5文型を使った英文は、他の文型の英文と比べて長くなる傾向がある。
特に、大学受験の英語の読解問題といったアカデミックな英文を読むときはそうなります。
日常会話で第5文型を使っても、短い英文ですむでしょう。
読解問題において、1文が長くなればなるほど文法の知識が必要になります。
そうでないと英文の意味を間違えてしまいます。
大学受験生・英検受験者は、第5文型をちゃんと理解してください。
まとめ
「第1文型」~「第5文型」まで、英語の全ての文型を解説してきました。
いかがでしたか?
英文法ゴリゴリの内容でしたね。
ですが、文型は英語の4技能全ての基本になります。
では、今回の記事の重要ポイントを振り返ります。
全ての英文は、第1文型~第5文型、のどれかで成り立っている。
第1文型 「S+V」 SはVする(動作そのもの)。
第2文型 「S+V+C」 SはC(という状態)である。
第3文型 「S+V+O」 SはOをVする。
第4文型 「S+V+O(1)+O(2)」 SはO(1)にO(2)を与える。
第5文型 「S+V+O+C」 Sは「O=C」をVする。
今回の記事は以上です。
ー To the Finest Hour ー
・「英語の文型」は全部で、5種類。
・全ての英文は、この5種類のどれかで構成されている。
・文型によってそれぞれ少し意味が決まる。