こんにちは、孤独なライターです🎵
今回は「時表現」の1つ、「完了形」についてみていきます。
今回の記事は
そんな方に向けた記事になります。
もくじ
はじめに
完了形は中学2年で習い始める分野ですが、英文法のなかでも特に理解に苦しむ山場です。過去形と一体なんの違いがあるの?ってなるんですよ💦ですので、この記事で完了形の本質を説明して、みなさんが過去形と完了形のイメージの違いを、理解して頂けたらと思います。「過去形」と「完了形」を比較した例文を載せますので、その2つの違いを意識して記事をお読みください。
ちなみに完了形といっても、「過去完了形」「現在完了形」「未来完了形」だけでなく、「過去完了進行形」「未来完了進行形」もあります。しかしまずは完了形の本質を知っていただきたいので、一番理解が簡単な「現在完了形」をメインに説明していきます💡
- 完了形のコアイメージとは?
- 完了形を使ってどういうことを表現できるのか?
ではまいります、レッツゴー✨
完了形の基本
完了形とは?
そもそも「完了」ってなに?
わたしの電子辞書で調べてみました。
①完全に終わること・・・。
②[言]動作の完結、または完結した結果の存続状態。完了を表す形式としては・・・英語の現在完了形・過去完了形などがある。
広辞苑 第六版 より引用
①は日常的な意味なので置いといて、②が文法に関係あるようです。
「完了」という用語は「文法用語」とみることができます。
ここで注目するべきなのが、「完結した結果の存続状態」。
なんのことかわかりませんよね?
ですが、確かにこれは完了形のコアイメージを表していると思います。
「過去形」では表現できない内容です。
これから完了形のコアイメージ「完結した結果の存続状態」を解説しますので、過去形との違いを明確にしていってください。
完了形の公式
その前に、完了形の形式について。
「主語」+「have/has/had」+「p.p」
主語が
①一人称なら(I, you など) 「have」
②二人称なら(he, she, Ken, a pen など) 「has」
③三人称なら(they, men, three cars など) 「have」
④過去完了形・過去完了進行形なら 「had」
「p.p」とは、「past participle(過去分詞)」の略語です。
ここでは、分詞(現在分詞・過去分詞)の説明はしませんが、関連記事をのせておきます。
完了形は、「動詞」を「過去分詞」の形に変えます。
そして完了形の英文では、「have/has/had+p.p.」のかたまりで1つの動詞とみてください。
例えば
「I have lived here for ten years.」
「ボクはここに10年住んでいる。」
動詞は「have lived」。
「He has already finished his work.」
「彼はすでに仕事を終えている。」
動詞は「has finished」。
「They had had dinner when I came home.」
「ボクが家に帰った時、彼らは夕食を食べ終わっていた。」
動詞は「had had」。
こんな感じで1つの動詞としてください。
完了形のコアイメージ
・「ある時点」と「ある時点」がつながっている。
・「ある時点」のことが「ある時点」に「迫ってくる」。
・焦点は、時間的に後のほうにくる。
・「過去のある時点」と「現在」がつながっている。
・「過去のある時点」のことが「現在」に迫ってくる。
・焦点は「現在」。
・「過去のある時点」と「過去のある時点」がつながっている。
・「過去のある時点」のことが「過去のある時点」に迫ってくる。
・焦点は「後のほう」。
・「未来のある時点」と「それ以前」がつながっている。
・「それ以前」のことが「未来のある時点」に迫ってくる。
・焦点は「未来のある時点」。
「現在形」「過去形」「未来形」・「進行形」にはない、完了形の性質です。
とはいっても何のことかわからないと思うので、下の例文と解説を見ながら完了形の本質を理解していきましょう。
現在完了形でみていきます。
「I have cleaned this room.」
「ボクこの部屋を掃除しました。」
<過去のある時点>
「この部屋を掃除しました。」
<現在>
「だから今部屋がきれいです。」
「過去の事」にも「現在の事」にも言及しています。
「部屋を掃除した(過去のある時点)」から、「部屋がきれいだ(現在)」ということ。
「つながっている」「迫ってくる」とはこういうことです。
しかし、焦点はあくまで「部屋がきれいなんだ」という「現在」。
なので「I have cleaned this room.」を厳密に訳すと
「ボクこの部屋を掃除したから今きれいだよ。」
のような感じになります。
逆に過去形ならばどうなるのでしょうか?
「I cleaned this room.」
「ボクこの部屋を掃除しました。」
<過去のある時点>
「この部屋を掃除しました。」
<現在>
「きれい」か「散らかってるか」には触れていない。
つまり「現在」は、部屋が「まだきれい」かもしれないし「また散らかっている」かもしれないんです。
過去形だと、現在の状況は置いといて、過去のある時に「掃除をした」と言ってるだけになります。
「現在完了形」と「過去形」の違い、イメージできましたか?
基本的な完了形
現在完了形
・「過去のある時点」と「現在」がつながっている。
・「過去のある時点」のことが「現在」に迫ってくる。
・焦点は「現在」。
これを意識して例文をみてください。
①「He has spent a lot of money.」
「彼はたくさんお金を使いました。」
②「We have known each other for 5 years.」
「わたしたちは知り合って5年になります。」
③「You have experienced great hardship, haven’t you ?」
「あなたずいぶん苦労してきたのね?」
過去完了形
・「過去のある時点」と「過去のある時点」がつながっている。
・「過去のある時点」のことが「過去のある時点」に迫ってくる。
・焦点は「後のほう」。
①「She had already eaten breakfast when I woke up.」
「わたしが起きたときには彼女は朝食を食べ終えていた。」
②「The train had gone when he got to the station.」
「彼が駅に着いたとき、電車は行ってしまっていた。」
③「I had never talked with her before I graduated from the junior high school.」
「中学校を卒業するまで、彼女とお話をしたことがなかった。」
未来完了形
・「未来のある時点」と「それ以前」がつながっている。
・「それ以前」のことが「未来のある時点」に迫ってくる。
・焦点は「未来のある時点」。
①「He will have come back here by 5 P.M..」
「午後5時までには、彼はここに戻ってきているだろう。」
②「If I fail the exam, I will have failed it ten times.」
「あと1回その試験に落ちたら、10回落ちたことになる。」
③「I will have engaged in this industry for 5 years next month.」
「来月になれば、ボクはこの業界に従事して5年になります。」
次の項目では、完了形でも理解しやすい「現在完了形」をみていって、完了形のコアイメージをつかんでください。
現在完了形で言えること
もう一度
・「過去のある時点」と「現在」がつながっている。
・「過去のある時点」のことが「現在」に迫ってくる。
・焦点は「現在」。
そこから以下の意味が生まれてきます。
今までにおける経験
<現在完了形>
「I have been to Canada.」
「ボク、カナダに行ったことあるよ。」
<過去形>
「I went to Canada.」
「ボク、カナダに行ったよ。」
さぁどうでしょう?
過去形との違いわかりますか??
過去形だと、ただ単に「カナダに行った」という過去の事実を言っているだけ。
これに対し現在完了形だと、「カナダに行った」経験が今でも鮮明に感じる、という感覚になります。
「今でも」というところが過去形と異なりますね。
細かいですがこんな違いがあります。
今までにおける結果
<現在完了形>
「They have finished today’s duties.」
「彼らは今日の業務を終わらせました。」
<過去形>
「They finished today’s duties.」
「彼らは今日の業務を終わらせました。」
現在完了形だと、今日の業務は終わったから「今は時間があります」というニュアンスがあります。
「業務が終わった(今までにおける結果)」→「今は時間がある」
しかし過去形だと、「今日の業務は終わった」とだけ言っているだけであって、「今は別なことで忙しい」可能性もあるということです。
今までの継続
これは「過去の時点から現在まで、ある状態の継続」を表すときに頻出します。
「know」とか「live」といった「状態動詞」を使います。
①「I have known him for 5 years.」
「彼は5年前から知り合いです。」
②「I have lived in Tokyo since last year.」
「ボクは去年から東京に住んでいます。」
この「継続」を表す「完了形」のとき、期間を表す「for」や「since」がよく使われます。
今と間近で起こったこと
「It has stopped snowing.」
「雪が止んだよ。」
これも同じく、完了形の基本イメージ「ある時点とある時点がつながっている」感覚があります。
直前の過去の「雪がやんだ」ということが、現在まで迫ってきて、「(過去のある時点で)雪がやんで、今現在も雪が降っていない」ということを表現してます。
では以下の文をどう解釈しますか?
「It stopped snowing.」
「雪が止んだよ。」
日本語だと2つの意味は何も変わらないですね。
でも英語だと変わってくるのです。
この「過去形」の文だと、ある過去の時点で「雪がやんだ」と言ってるだけで、「今のことには一切ふれていない」のです。
もしある過去の時点で「雪がやんで」、現在「また雪が降っている」状態だと現在完了形は文意に合わなくなります。
まとめ
- 完了形の公式は、「have/has/had + 動詞の過去分詞」。
- 完了形の基本イメージは、「ある時点とある時点をつなげる」「ある時点のことがある時点にまで迫ってくる」。
- 現在完了形は、「今までにおける経験」について表現できる。「過去に経験したことが、今でも鮮明に感じる」というイメージ。
- 現在完了形は、「今までにおける結果」について表現できる。「過去にあることをした結果、今は……..だ」というイメージ。
- 現在完了形は、「今までの継続」について表現できる。「live」といった状態動詞を使った「ある過去から今までの、ある状態の継続」というイメージ。
- 現在完了形は、「今と間近で起こったこと」について表現できる。「直前の過去である起こったことがあって、今……..だ」というイメージ。
「現在完了形」を使って、「完了形」の基本イメージをみてきました。完了形の基本イメージをつかむことができましたか?過去形と現在完了形の違いを把握できましたか?今回のまとめでとくに重要なのが、1つ目と2つ目の「完了形の公式」と「完了形のコアイメージ」💡「現在完了形」でも「過去完了形」でも「未来完了形」でも、基本は「ある時点とある時点がつながっている」です。「過去形」は、あくまで過去のある時点のことだけを言っているだけであり、現在のことについてはふれていません❗
最後に「時表現」の関連記事のリンクをのせておきます。
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