今回のテーマは、「時表現」の1つ「完了形」について!
完了形は中学2年で習い始める分野ですが、これがまた英語のなかでも特に理解に苦しむ山場でございます。
学校の授業で本質的なことを教えられない理由でもありますが、「完了形」という時制の感覚は我々日本人にはないものだからです。
過去形と一体なんの違いがあるの?ってなるんですよ。
ですので、この記事で完了形の本質を説明して、みなさんが過去形と完了形のイメージの違いを、理解して頂けたらと思います。
今回の記事の流れは、、
①まずは「完了形」の基本イメージについて。
②完了形を使ってどういうことを表現できるのか。
ここで、過去形と同じ内容を完了形にしたときの例文を載せますので、その2つの違いを意識して記事をお読みください。
ちなみに完了形といっても、「過去完了形」「現在完了形」「未来完了形」だけでなく、「過去完了進行形」「未来完了進行形」もありますが、まずは完了形の本質を知っていただきたいので、一番理解が簡単な「現在完了形」をメインにピックアップしていきます。
ではいきます。

完了形とは?
日本語にはない、英語特有の表現のひとつ、「完了形」です。
中学英語でも「関係詞」と「完了形」は特に大きなヤマ場だと思います。
理由は単純、日本語にはない概念だから理解しずらいのです。
完了形の本質イメージは、、
例えば、、
こんな感じです。
こういった表現が、「完了形」を使うことで可能になります。
「基本時制」・「進行形」にはない、完了形の性質です。
とはいっても何のことかわからないと思うので、下の例文と解説を見ながら完了形の本質を理解していきましょう。
完了形のもう1つ重要なポイント!
例えば、、
と、「過去の事」にも「現在の事」にも言及しているんです。
「ある時点のこと」が「ある時点まで」、「迫ってくる」とはこういうこと!
しかし、焦点はあくまで、「部屋がきれいなんだ」という「現在」。
つまり、、
先の日本語を英作すると、「現在」完了形になります。
では、大事な事。
完了形の公式は、、
「p.p」とは、「past participle(過去分詞)」の略語です。
次の項目では、完了形でも理解しやすい「現在完了形」をみていって、完了形の本質イメージを理解していただきたいと思います。

現在完了形で言えること
「現在完了形」の本質は、,
そこから以下の意味が生まれてきます。
今までにおける経験
さぁどうでしょう、、ただの過去形との違いわかりますか???
単なる過去形だと、ただ単に「カナダに行った」という過去の事実を言っているだけ。
これに対し例文の現在完了形だと、「カナダに行った」経験が今でも鮮明に感じる、という感覚になります。
「今でも」というところが過去形と異なりますね。
細かいですがこんな違いがあります。
今までにおける結果
「昨日掃除した」ということが「現在に迫ってきて」、、
「過去のその結果、今キレイだ」といっているのです。
くどいですが、これが理解に苦しむ「完了形」というヤツです。
今までの継続
これは「過去の時点から現在まで、ある状態の継続」を表すときに頻出します。
「know」とか「live」といった「状態動詞」の過去分詞を使います。
この「継続」を表す「完了形」のとき、期間を表す「for」や「since」がよく使われます。
今と間近で起こったこと
これも同じく、完了形の基本イメージ「迫る来る」感覚があります。
直前の過去の「雪がやんだ」ということが、現在まで迫ってきて、「(過去のある時点で)雪がやんで、今現在も雪が降っていない」ということを表現してます。
では以下の文をどう解釈しますか?
日本語だと2つの意味は何も変わらないですね。
でも英語だと変わってくるのです。
この「過去形」の文だと、ある過去の時点で「雪がやんだ」と言ってるだけで、「今のことには一切ふれていない」のです。
もしある過去の時点で「雪がやんで」、現在「また雪が降っている」状態だと、「現在完了形」は使えないのです。

まとめ
以上「現在完了形」を使って、「完了形」の基本イメージをみてきました。
完了形の基本イメージをつかむことができましたか?
過去形と現在完了形の違いを把握できましたか?
今回のポイントをまとめていきます。
完了形の基本イメージは、過去・現在・未来といった時間軸上の「ある時点とある時点をつなげる」である。そして「ある時点のことがある時点にまで迫ってくる」イメージ。
「現在完了形」の基本イメージは、「過去のあることが現在にまで迫ってきて、現在になんらかの影響をあたえる」ということ。
現在完了形は、「今までにおける経験」について表現できる。「過去に経験したことが、今でも鮮明に感じる」というイメージ。
現在完了形は、「今までにおける結果」について表現できる。「過去にあることをした結果、今は……..だ」というイメージ。
現在完了形は、「今までの継続」について表現できる。この場合「live」といった状態動詞を使った「ある過去から今までの、ある状態の継続」を表す。「5年前からずっと住んでいますよ」といったイメージ。
現在完了形は、「今と間近で起こったこと」について表現できる。「直前の過去である起こったことがあって、今……..だ」というイメージ。⑤の「今までにおける結果」と似たような感覚。
「過去形」は、あくまで過去のある時点のことだけを言っているだけであり、現在のことについてはふれていません。
時表現の関連記事のリンクをのせておきます。
今回の記事は以上です。
― To the Finest Hour ―
完了形の公式は、「have/has/had + 過去分詞」。