こんにちは、孤独なライターです。
今回の記事は「句」と「節」について説明します。
接続詞 「何か」と「何か」をつないで文の流れを作るの記事をはじめ、これまでの記事でたびたび句や節という言葉を使ってきましたが、具体的に説明したことはありませんでした。
ではなぜ「句と節」を学習するのか?
英語ができるようになるというのが直接の理由ではなく、「英文法の学習をスムーズにする」ためです。
英文法の記事を書いてて思うのですが、どうしても「句」と「節」という文法用語を使わざるを得ません。
文法用語は嫌われるイメージありますが、頭のなかで文法を整理するためには必要なもの。
文法を教えるにあたり、文法用語はとても便利です。
でも文法用語使って説明しても、教えられる側が用語を理解していなかったら意味はありません。
特に「句と節」は、文法理解するにあたりとても便利な用語ですので、皆さんにもぜひ覚えていただきたいと思います。
この2つのキーワードで、「句」と「節」の定義が説明できます。
①「句」と「節」の最も大切なポイントについて。
「句」と「節」の共通点・相違点とは?
②「句」の具体的な使い方について。
「名詞句」「形容詞句」「副詞句」について説明していきます。
③「節」の具体的な使い方について。
「名詞句」「形容詞句」「副詞句」について説明していきます。
「句・節とはなんぞや?」という疑問から解説していきます。
句と節の定義は難しくないので大丈夫です。
そして、「名詞句・節」「形容詞句・節」「副詞句・節」がありますので、それぞれ例文を挙げて説明いたします。
では本題にいきます。
もくじ
「句」と「節」の定義
「句」も「節」も、「複数の単語のまとまり」を指す。
2語以上の単語が1つのまとまりとなって1つの意味を形成し、1つの「品詞」として機能するもの。
下の例文を見てください。
青文字が、句や節になります。
The cup on the desk is mine.
「机の上にある」という1つの意味を形成し、形容詞として名詞「The cup」にかかってます。
Speaking English with him is a lot of fun for me.
「彼と英語をはなすこと」という1つの意味を形成し、名詞としてこの文の「主語」になってます。
I think that he is the cleverest in our class.
「私たちのクラスで一番彼が頭がいい」という1つの意味を形成し、名詞として「think」の「目的語」になってます。
I know a person who can speak Spanish.
「スペイン語を話せる人」という1つの意味を形成し、形容詞として名詞「person」にかかってます。
「句」と「節」の違いは、単語のまとまりの中に「SVがあるかないか」
「句」は、単語のまとまりの中で、「主語と動詞をもたないもの」。
だから、「句」のなかには「SV」がありません。
そして「句」は何の品詞になるかというと、「名詞」「形容詞」「副詞」。
つまり「句」のまとまりは英文中で
「名詞句」「形容詞句」「副詞句」になる。
「節」は、単語のまとまりの中で「主語と動詞をもつ」もの。
だから、「節」のなかには「SV」があります。
そして「節」は何の品詞になるかというと、「名詞」「形容詞」「副詞」。
つまり「節」のまとまりは英文中で
「名詞節」「形容詞節」「副詞節」になる。
句と節が何なのか理解してれば、文法学習がはかどります。
なぜなら英語を教える立場からすれば、文法を教える時「句」「節」という言葉をよく使いたくなるからです。
「句」とはなにか?
名詞句
「名詞句」とは、2語以上のまとまりで、かつSVをもたないもの、そして「名詞」の働きをするもの。
つまり
「名詞句」は、「主語」「補語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」の位置にくる。
主語として
「Studying hard is very good.」
「一生懸命勉強するのはよいことだ。」
「studying hard」(動名詞)が名詞句となり、主語として働いてます。
補語として
「The purpose of our life is to seek happiness.」
「人生の目的は幸せを求めることである。」
「to seek happiness」(不定詞)が名詞句となり、補語として機能しております。
動詞の目的語として
「I want to be a teacher.」
「おれ先生になりたい。」
「to be a teacher」(不定詞)が名詞句であり、「want」の目的語となっております。
前置詞の目的語として
「I’m so worried about failing in the examination.」
「試験落ちることが心配です。」
「failing in the examination」(動名詞)が名詞句で、前置詞「in」の目的語になります。
「名詞句」=「動名詞」or「不定詞」です。
形容詞句
「形容詞句」とは、2語以上のまとまりで、かつSVをもたないもの、そして「形容詞」の働きをするもの。
つまり
「名詞を修飾する」こともあれば、「補語」にもなる。
名詞を修飾
この場合、形容詞句は修飾する名詞の「直後」に置かれます。
「The cup on the desk is nice.」
「机の上にあるコップ、すてきだね。」
「on the desk」が形容詞句として、名詞「the cup」を修飾してます。
「Give me something to drink.」
「何か飲むものをおくれ。」
「to drink」が形容詞句として、名詞「something」を修飾してます。
「The man coming here is my brother.」
「ここに向かっている人は僕の兄です。」
「coming here」が形容詞句として、名詞「the man」を修飾してます。
「This is the chair made of wood.」
「これは木でできた椅子です。」
「made of wood」が形容詞句として、名詞「the chair」を修飾しています。
補語として働く
この場合、形容詞句が「叙述用法」として使われるパターンです。
形容詞句が、補語の位置にきます。
次の(1)(2)は、のパターン、(3)は第5文型「SVOC」のパターンです。
「He is walking along the street.」
「彼は道沿いを歩いている。」
「walking along the street」が、「be動詞」の補語として働いています。
「He was surprised at the news.」
「彼はそのニュースに驚いた。」
「surprised at the news」が、「be動詞」の補語として働いてます。
「I made myself understood in English.」
「私は英語で自分の考えをわからせた。」
「understood in English 」が、目的語「myself」の補語として働いている。
副詞句
「副詞句」とは、2語以上のまとまりで、かつSVをもたないもの、そして「副詞」の働きをするもの。
つまり
副詞句は、「形容詞」「副詞」「動詞」「文全体・一部」を修飾する。
前置詞を使った副詞句
「I went to Tokyo.」
「東京へ行きました。」
「to Tokyo」が、動詞「went」を修飾してますね。
不定詞を使った副詞句
「I went to the shop to buy a cup.」
「コップを買うためにその店に行きました。」
「to buy a cup」は、動詞「went」を修飾してます。
分詞構文を使った副詞句
「Judged from my point of view, it’s not so good idea.」
「私からすると、それはあまりいいアイディアではない。」
「Judged from my point of view」が、右の文全体を修飾してます。
「節」とはなにか?
名詞節
「名詞節」とは、2語以上のまとまりで、かつSVをもつもの、そして「名詞」の働きをするもの。
つまり
名詞節ならば、「主語」「補語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」の位置に配置される。
主語として
「That you are lying is obvious.」
「君がウソをついているのは明らかだよ。」
「That you are lying」が名詞節として、主語になってます。
補語として
「The truth is that it’s beyond my power.」
「ホントのところ、それは僕の力の範囲を超えているということだ。」
「that it’s beyond my power」が名詞節になって、補語として働いてます。
動詞の目的語として
「I believe what you said.」
「君の言ったこと信じてるよ。」
「what you said」が名詞節として、「believe」の目的語になってます。
前置詞の目的語として
「I am interested in what you said.」
「君の言ったこと、興味あるよ。」
「what you said」が名詞節として、「in」の目的語になってます。
形容詞節
「形容詞節」とは、2語以上のまとまりで、かつSVをもつもの、そして「形容詞」の働きをするもの。
「関係詞」というものを使って、後ろから名詞を修飾する。
関係代名詞
「This is the bag which I bought yesterday.」
「これは昨日買ったバックです。」
「which」節が形容詞節として、名詞「the bag」を後ろから修飾してます。
ここでは「関係代名詞」について理解する必要はありません。
「関係詞」の記事で覚えていきましょう。
関係副詞
「I’ll never forget the day when we fought with each other.」
「君とケンカした日のことは忘れないからね。」
「when」節が形容詞節として、名詞「the day」を修飾してます。
副詞節
「副詞節」とは、2語以上のまとまりで、かつSVをもつもの、そして「副詞」の働きをするもの。
「副詞」は、「動詞」「形容詞」「副詞」「文全体」「文の一部」を修飾しますが
「副詞節」となると、「文全体」のみ修飾。
となり、その際「従位接続詞」「複合関係詞」が使われます。
「従位接続詞」を使った副詞節
「When I was a child, I would often catch a fish.」
「子供のころ、よく風邪をひいたよ。」
「when I was a child」が副詞節(従位節)として、「主節」=「文全体」を修飾しています。
「従位接続詞」に関しては、下の記事を参考にしてください。
「複合関係詞」を使った副詞節
従位接続詞で副詞節が導かれることが圧倒的ですが、「複合関係詞」というものを使って副詞節がくることもあります。
「whatever」「whichever」「however」など。
「疑問詞+ever」の形をしたもの。
完全高校英語の文法ですが、難しくありません。
「Whatever you say, I won’t listen to you.」
「君がなんと言おうと、君の言うことには耳を傾けないよ。」
複合関係詞「whatever」節が副詞節として、主節=「文全体」を修飾しています。
まとめ
「句と節」いかがでしたか?
今回の記事の最初に申しあげましたが、英文法を学習するうえで、句と節の意味を知っておくことはとっても重要なことなのです。
文法をスムーズに理解できるために、文法用語というものがあります。
では今回のポイントのおさらいです。
「句」とは、「2語以上の単語が1つの意味のまとまり」となったもの。
そのまとまりの中で「SVをもたない」もの。
句は、「名詞句」「形容詞句」「副詞句」があります。
「節」とは、「2語以上の単語が1つの意味のまとまり」となったもの。
そのまとまりの中で「SVをもつ」もの。
節も、「名詞節」「形容詞節」「副詞節」があります。
名詞句・節は、「主語」「補語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」になる。
つまり、普通に「名詞」と文法的に同じ役割です。
形容詞句は、「名詞を修飾する」し「補語」にもなる。
つまり、普通に「形容詞」と文法的に同じ役割です。
形容詞節は、「名詞を修飾する」のみ。
「形容詞節」=「関係詞節」です。
関係代名詞・関係副詞を使って名詞を修飾する場合しかありません。
副詞句は、「副詞」「動詞」「文全体」を修飾。
副詞節は、「文全体」のみを修飾します(従位接続詞が使われる)。
今回の記事は以上です。
ー To the Finest Hour ー
「2語以上の単語のまとまり」「SVがあるかないか」がキーワード。